株テーマ:PCR検査・臨床検査の関連銘柄

感染症における臨床検査は、患者から採取した血液や尿、便、細胞などを調べる検体検査が主流で、新型コロナウイルスの感染拡大により注目が集まりそうだ。栄研化学はSARSのウイルス検査キットを手掛けたことがある。

●PCR(Polymerase Chain Reaction)検査は、遺伝子を培養し増やしてから検査装置にかける方法

タカラバイオは、2015年から高性能リアルタイムPCR装置「Thermal Cycler Dice Real Time System III」を330万円で発売しているが、2020年1月23日から小型で低価格(100万円前後)でありながら、複数検体を最短25分で測定できるポータブル型リアルタイムPCR装置「CronoSTAR(TM) Portable」の販売を開始した。

デンカは、2020年2月13日、新型コロナウイルスの抗原を検出できる迅速診断キットの開発に着手した。デンカ子会社のデンカ生研は、インフルエンザウイルスの迅速診断キットの国内市場最大手で、同様の手法で開発したキットを国内で体外診断用医薬品として承認申請する方針。ウイルスの有無を抗体技術で調べる手法で、判定精度はPCRに劣るが、3~5分で結果が出る利点がある。

島津製作所は、2020年4月10日、新型コロナウイルス検査試薬キットを4月20日に発売すると発表した。現状のPCR法による新型コロナウイルスの検出では、鼻咽頭拭い液などの検体からRNAを抽出して精製する煩雑な作業が必要だが、開発したキットはRNAの抽出・精製工程が省けるため、2時間以上かかっていたPCR検査の全工程を約1時間に短縮できるとしている。当面は国内のみの販売で、5月以降は海外輸出も視野に入れるとしている。

東洋紡は、2020年4月13日に最短60分以内に新型コロナウイルスの抽出と検出・測定が可能な新型コロナウイルス検出キット「SARS-CoV-2 Detection Kit」を開発したと発表した。新型コロナウイルスの治療薬・ワクチン・消毒液などを開発する研究機関向けに販売を開始する。

日本板硝子は、独自技術を応用した画期的な遺伝子測定装置、モバイルリアルタイムPCR装置「ピコジーンPCR1100」を開発し、2019年4月から本格販売する。DNAチップ研究所は、リアルタイムPCR法による遺伝子発現解析受託サービスを展開。エイアンドティーは、臨床検査試薬や検体検査装置、検体検査自動化システムなど、プレシジョン・システム・サイエンスは、全自動リアルタイムPCR測定システムや試薬を手掛ける。東ソーは、新型コロナウイルス検査キットの開発を開始。50分以内の検出を目指す。

キャノンメディカルシステムズは、遺伝子検出法のLAMP法を用いた新型コロナウイルスRNA検出試薬を行政検査用に9月から発売する。

澁谷工業は、鹿児島大学発のベンチャー「スディックスバイオテック」と、新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスを1つの唾液検体から同時に検査診断を行える高速PCR検査装置を共同開発する。

川崎重工業とシスメックスの合弁会社「メディカロイド」はPCR検査ロボットを開発中。トレーラーで運べるコンテナにロボットを複数台配置し、空港などで大量の検査に対応する。費用は3分の1の1万円程度に抑えるという。2020年10月22日に検査サービスを開始すると発表した。

住友ベークライトはPCR検査キットの生産能力を3倍に高める。キットの納入先は富士フイルム和光純薬で、唾液による迅速な新型コロナウイルスの全自動PCR検査装置用などと見られる。インフルエンザと新型コロナの同時流行が懸念される時期にあたり、検査キットは品薄が続いている。




(新型コロナウイルスによる感染症の正式病名は「COVID-19」、ウイルス名が「SARS-CoV-2」と命名されている)

厚生労働省健康局結核感染症課、国立感染症研究所の評価は陽性一致率、陰性一致率ともに100%で、行政検査に使用され、公的医療保険の適用対象ともなった。


厚労省は唾液によるPCR検査を導入した。鼻咽頭ぬぐい液によるPCR検査と、唾液によるPCR検査の結果を比較したところ、発症から9日以内であれば良好な一致率が得られたことにより、検査キットを公的保険適用とする。発症前の検査は出来ない。17の検査キットが対象となったようだが、検証に用いられたのは島津、タカラバイオ、東洋紡のキット。


7701島津製作所
「2019新型コロナウイルス検出試薬キット」

4974タカラバイオ
「SARS-CoV-2 Direct Detection RT-qPCR Kit」

3101東洋紡
「SARS-CoV-2 Detection Kit」

4549栄研化学
「Loopamp新型コロナウイルス2019(SARS-CoV-2)検出試薬キット」

4557医学生物学研究所
「MEBRIGHT™ SARS-CoV-2 キット」

4569キョーリン製薬
「SARS-CoV-2 GeneSoC ER杏林」

6869シスメックス
「2019-nCiV検出蛍光リアルタイム RT-PCRキット」


厚労省は2020年8月、新型コロナのPCR検査能力が一日5万2000件に達したと発表した。9月末までに7万3000件体制を目指す。H.U.グループ HDは、PCR検査の受託能力を10月までに2倍の1日あたり2万件に増やす。



●「検査薬」関連
4061 デンカ
4549 栄研化学
6869 シスメックス
4974 タカラバイオ
4901 富士フイルム HD
3101 東洋紡

タカラバイオは、中国からの要請で新型コロナウイルス検査薬を50倍に増産する。5月に新型コロナウイルスを迅速に検出するPCRキットの販売を開始し、中国工場で月2万キットを製造する。

2020年6月10日、2時間で最大5184件の新型コロナのPCR検査装置を開発し、FDA(米食品医薬品局)の緊急使用許可を申請中と、発表した。スイスのロシュのPCR検査装置は24時間で最大4128件の検査能力で、単純計算ではタカラバイオの処理能力は24時間で6万2208件となり、15倍の処理能力を持つことになり、PCR検査に飛躍的な検査スピードをもたらす。

検査装置も試薬もタカラバイオ製ではあるが、この手法による最適な使用法の権利は、共同申請している米バイオシンタグマが保有しており、日本での展開は考えていないようだ。タカラバイオが国内で販売しているPCRキットは、1時間で100件検査が可能な装置があるが、性能差は歴然。


富士フイルムHDの富士フイルム和光純薬は、新型コロナウイルスに特化した試薬の開発に着手。

東洋紡は、新型コロナウイルスのPCR検査に用いる試薬を、従来の20倍にあたる数十万検体分に増産すると報じられた。生産量の9割が中国向けで、1割が国内向けとなるようだ。

医学生物学研究所は、2020年2月26日、新型コロナウイルスの検査試薬開発に着手したと発表した。グループ企業のG&Gサイエンスが持つ遺伝子検査試薬の技術を活用し、汎用機器で測定が可能で検体処理能力の高いリアルタイムPCR試薬を短期間で開発し、供給することを目標としている。3月23日にリアルタイムPCR試薬を開発した。

カネカは、ベルギー子会社がベルギー政府の要請により、新型コロナウイルス検査に使用されるPCR試薬を増産し、初回分として20万回分を供給したと発表した。ベルギーの大学が特殊な装置専用試薬を使用しない簡便な検出法の開発に成功したが、この検査にカネカ製試薬が使用されたようだ。また、子会社Kaneka Eurogentecは、高品質のmRNAやプラスミドDNA技術を保有しており、新型コロナワクチンの受託製造にも旺盛な引き合いがあるとしている。

積水化学工業はシンガポールの検査事業会社ベレダス・ラボラトリーズを買収している。積水メディカルは検査事業が主力で、ベレダスはジカ熱などの亜熱帯感染症などに独自の検査法を持ち、新型コロナウイルスのポータブル式の検査キットを開発し、2月の商用化を目指している。

プレシジョン・システム・サイエンス(PSS)は、PSSが製造し、OEM製品としてエリテック社に供給する全自動PCR検査装置を8月3日に国内で販売する。フランス、イタリアで数百台の導入実績があり、国内投入が待ち望まれていた。


●「臨床検査」関連
4544 H.U.グループ HD
4549 栄研化学
4556 カイノス
4671 ファルコ HD
4694 ビー・エム・エル

H.U.グループ HD(旧みらかホールディングス)は、2020年2月12日、連結子会社のエスアールエスが厚生労働省及び国立感染症研究所(NIID)の依頼により、新型コロナウイルスの検査を受託することとなったと発表した。

新型インフルエンザの国内二次感染を受けて、需要が急増。インフルエンザの検査法には、ウイルス検出検査と血清抗体検査があるが、ウイルス検出検査のひとつである「迅速抗原検出キット」が最も普及している。一般の医療機関で手軽に検査が出来る。

PCR検査・臨床検査 関連銘柄

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感染症:パンデミック
インフルエンザ薬 ECMO(人工心肺装置) エボラ出血熱 オゾン 化学防護服 空気清浄機 抗体検査・抗原検査 コロナウイルス(COVID、SARS、MERS) サーモグラフィー 人工呼吸器 テレワーク・遠隔医療 デング熱 鳥インフルエンザ PCR検査・臨床検査 調剤薬局 ワクチン投与キット

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