株テーマ:レアアースの関連銘柄
レアアースは、レアメタルの一種で、埋蔵量が極めて少ない希土類。ごく微量な鉱物資源だが、ハイブリッド車や電気自動車の普及で、モーター用永久磁石(ネオジム)への需要が拡大している。水素吸蔵合金や、超電導ケーブル(イットリウム)などの需要もあり、資源が中国に偏在していることから、新たな鉱山開発が急がれている。大手商社はエコカー需要の高まりで、開発事業に本腰を入れ始めた。
東芝と住友商事は、カザフの国営カザトムプラムとそれぞれ合弁会社を設立し、レアメタル、レアアースの回収を開始。日本とベトナムはレアアースの共同開発に合意。2013年3月、南鳥島周辺の深海域で高濃度のレアアースの存在を確認、中国の濃度の10倍で、商業化が期待されている。
経産省は省・脱ジスプロシウム磁石モータ実用化開発事業を採択し、レアアース・レアメタルの使用量削減・利用部品代替に注力している。信越化学工業はネオジム磁石の原料で中国依存度を引き下げているが、中国が2020年12月1日に輸出管理法を施行し、世界シェア6割を占めるレアアースを戦略物資に指定し、輸出制限する可能性があるため、安定調達に懸念が生じている。
モーター性能を左右する高性能磁石に使うテルビウムやジスプロシウムの価格が高騰している。