株テーマ:アルツハイマーの関連銘柄

エーザイや塩野義製薬などは、認知症の悪化を抑える新薬の開発を進める。病気のメカニズムが難しく実用化が難航している。原因のたんぱく質を減らす手法などで2020年以降の実用化を目指す。世界の認知症患者数は2025年に6000万人強に達する見通しで、認知症患者に対応する医療や介護の費用が進み、高齢化が進む国に共通する社会問題となっている。

エーザイが米バイオジェンと共同開発しているアルツハイマー治療薬「アデュカヌマブ」はFDAから優先審査指定を受け、2021年3月までに承認の可否が判断される。2021年6月7日、FDAはエーザイのアルツハイマー治療薬「アデュカヌマブ」を承認した。ピーク時年商5200億円と試算されている。国内ではエーザイが20年12月に厚生労働省へ承認申請している。エーザイは日本と、中国・韓国を除くアジアでの販売で収入の全てと利益の8割を受け取る権利を有する。年間売上高は48億ドル(約5200億円)に達するとの試算も出ている。FDAは承認後もバイオジェンに追加治験を求めており、条件付き承認だが、世界の認知症患者5000万人(国内600万人)のための世界初の根本的治療薬として、期待が高い。

アルツハイマー病は異常なたんぱく質である「アミロイドβ」が脳にたまって、神経細胞を壊すことが原因と考えられており、「アデュカヌマブ」は「アミロイドβ」を取り除く効果が期待されている。

エーザイはもう一つのアルツハイマー治療薬「レカネマブ」も注目されている。アルツハイマーによる軽度認知障害を対象としたフェーズ3試験が日米欧で進行中で、2022年7-9月期にも一部試験結果が明らかになるようだ。「レカネマブ」も「アデュカヌマブ」と同じくアルツハイマー病の原因物質であるアミロイドβの脳内レベルを下げる働きをする治療薬で、期待度が高まっている。

エーザイと米バイオジェンは、米食品医薬品局(FDA)がレカネマブをアルツハイマー病の画期的治療薬に指定したと発表した。承認されているアデュカヌマブと同様にアルツハイマー病患者の脳内に蓄積したアミロイドβを除去する仕組みで第2相臨床試験までのデータで承認された。第3相臨床試験は現在継続している。レカネマブがFDAに承認されることを意味するものではないが、開発や審査資料の段階的提出は加速する。

FDAはイーライリリーの「ドナネマブ」も画期的治療薬に指定した。アルツハイマー病に対する作用は「アミロイドβ(ベータ)」を除去するという点で同じ。一部では「ドナネマブ」はエーザイの「アデュカヌマブ」より、好結果が出ているとされており、イーライリリーは年内に製造販売申請する計画のようだ。


・認可中の認知症治療薬
アリセプト(エーザイ)
レミニール(武田薬品工業)
イクセロンパッチ(ノバルティスファーマ)
リバスタッチ(小野薬品工業)
メマリー(第一三共)


・開発中認知症治療薬候補
BPN14770(塩野義製薬)
ブレクスピプラゾール(大塚 HD)


・関連銘柄
4564オンコセラピー・サイエンス
協和キリンにアルツハイマー対象の抗体医薬を導出

4586メドレックス
アルツハイマー治療テープ剤の治験

2158FRONTEO
会話型認知症診断支援AI
FRONTEOは、AI医療機器「会話型 認知症診断支援AIプログラム」の米国・欧州・中国・韓国における独占的開発・販売契約を、慶應義塾と締結した。


・アミロイドベータ
6869シスメックス
シスメックスとエーザイは、2020年11月のアルツハイマー病臨床試験会議で、血液による簡便なアルツハイマー病診断法の創出に向けた学術報告を行っており、アルツハイマー関連として物色されているようだ。シスメックスとエーザイは2016年2月に、認知症領域に関する新たな診断薬創出に向けた非独占的包括契約を締結していた。血液による簡便なアルツハイマー病診断法の創出として、シスメックスの全自動免疫測定装置「HISCL」を用いて測定した血漿中のアミロイドベータを予測性能に役立てる。

7701島津製作所
血中のアミロイドベータを測定する「アミロイドMS CL」が2020年12月に医療機器承認を受けている。


エーザイは中国で認知症に特化したオンライン診療を始める。中国ネット通販の大手JDドットコム51%、エーザイ49%の合弁会社で事業を始める。



富士フイルム HDは、軽度から中等度のアルツハイマー型認知症治療薬「T-817MA」の米国第2層臨床試験で罹病期間の短い患者群の認知機能低下の進行を大幅に抑制するなど、良好な結果を得たと発表した。「T-817MA」がグループの富山化学が開発したもので、脳脊髄液中のリン酸化タウの減少、脳内の海馬の萎縮抑制で画期的な成果を挙げている。FDA(米食品医薬品局)と第3層臨床試験に向けた協議を始める。

塩野義製薬は、認知機能改善候補「BPN14770」を開発する米テトラと戦略提携。テトラの「BPN14770」は記憶形成に関わるPDE4Dを標的とするもので、これまで開発されてきたPDE4D阻害薬でみられる嘔気等の副作用を回避しつつ、認知機能を改善することが期待される。また、非臨床試験でアルツハイマー型認知症や脆弱X症候群の動物モデルで認知機能障害への改善効果が確認されている。米国でフェース2試験が実施されており、2020年3月中には結果速報が得られる見込み。

そーせいグループの子会社「ヘプタレス」と、提携先の「アラガン」が、アルツハイマー病の治療薬「HTL16878」を2017年8月に第1相臨床試験で最初の被験者に投与した。第1相臨床試験の開始に伴いへプラレスは1500万ドル(約165億円)のマイルストーンを受領する。第2四半期の売上収益に計上される。HTL16878はアルツハイマー病等に関連した神経行動学的症状の治療薬で、経口投与が可能。ヘプタレスが独自の構造ベースドラッグデザイン技術で設計し、英国では106人の健常者へ投与し、安全性や有効性を評価する。

サッポロは京大と共同で、ビールの主原料となるホップがアルツハイマー病を抑制するとの研究結果を発表した。

・富士フイルム T-817MA
欧州 第2相臨床試験を開始
米国 第2相臨床試験 罹病期間の短い患者群の認知機能進行を大幅に抑制

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