株テーマ:フィジカルAIの関連銘柄
フィジカルAI関連株。フィジカルAIとは、エッジの知能化等により、AIと機械が高度に融合することで実現する、AIが物理的動作を行うためのシステム。AIが物理的な身体機能を獲得することで、AIの利活用がデジタル世界だけでなく、物理世界にも拡大する。自然災害の深刻化や人口減少、少子高齢化など、2030年代の様々な社会課題の解決に期待されている。
■フィジカルAI関連株の最新トピック
三菱電機は、2026年10月21日、フィジカルAIを介してヒューマノイドロボットとCNC工作機械がシームレスに連携する加工システムを開発したと発表した。このシステムの導入により、オペレーターが担ってきた段取りや清掃、完成品の取り出し、搬送、検査、トラブル対応などの工作機械に関する作業を、容易にヒューマノイドロボットに置き換えることが可能になるとしている。2030年の実用化を目指す。
富士通は、2026年7月にファナック、安川電機、川崎重工業とフィジカルAI分野における事業検討を開始。具体的な技術開発と事業展開に向けたロードマップを策定へ。
日立製作所は、2026年7月16日、米エヌビディアと協業し、製造現場や社会インフラ運用の自律化を加速するマルチエージェントオーケストレーション技術を開発すると発表した。日立のプロダクトのみならず、顧客の現場で稼働する既存設備や異なるメーカー機器も含め、ベンダーフリーでトータルに連動させ、現場全体の最適化と自律化を実現するモデルを創出する。マルチエージェントオーケストレーションプラットフォームとデジタルツイン上の事前検証環境をコアに、グローバルでフィジカルAIエコシステムを構築し、ロボット・モビリティ・産業設備業界など多様な顧客・パートナーと業界横断的なエコシステム形成を推進する。
■フィジカルAI関連株の注目トピック
・ABEJA
ABEJAは、2026年8月期にフィジカルAI関連が全社売上の10%弱を占めた。実機検証・公的プロジェクトを通じて、フィジカルAIを次の柱として段階的に育成する。
・安川電機
安川電機は、2026年度から2029年度の基本方針でフィジカルAI新市場の創出を挙げている。フィジカルAI市場を開拓し、自動化領域を拡大させる方針。パートナー企業との協創と通じて、AIロボット「MOTOMAN NEXT」を核としたフィジカルAIソリューションの開発・実証を推進する。
・6762TDK
フィジカルAI領域の拡大で、現実世界のデータを高精度・リアルタイムに取得するセンサの重要性が一層高まっているとし、センサ事業のさらなる拡大を目的に新潟県に「TDK信濃川テクノ工場」を新設へ。稼働は2029年上期を予定。生産能力などの詳細は今後検討する。
・6503三菱電機
2026年5月に千葉工業大学と官民両用を想定した国産フィジカルAI技術の研究開発に関する基本協定を締結。多脚歩行型、人型、ドローン型などの自律制御ロボットを活用した「AIロボティクスソリューション」の事業化を推進する。協定期間は2029年4月まで。
2026年1月にはAIスタートアップの燈に出資。社会インフラの保守運用作業等の省人化・自動化や工場の知能化・自動化による無人化工場の実現など、新たな価値創造に取り組む。
・7012川崎重工業
2026年5月に米シリコンバレーにフィジカルAIの社会実装を推進する拠点「Kawasaki Physical AI Center San Jose」を開設し、米エヌビディア、米アナログ・デバイセズ、米マイクロソフト、富士通などと協業を推進。
・6954ファナック
2026年5月に米グーグルとの協業でフィジカルAIロボットシステムを進化。グーグルの生成AIを活用し、人の指示を理解し、物体を認識し、複数のロボットを駆動して指示された作業を行う。
2025年12月には米エヌビディアと協業し、産業用ロボットのフィジカルAI実装を推進。また、AIの進化をロボットに適用し、自動化を加速するため、オープンプラットフォーム対応も推進。
・6758ソニーグループ:TSMCとの提携でフィジカルAI応用分野の新たな機会を探索方針
2026年5月にTSMCと次世代イメージセンサーの開発・製造で戦略的提携に向けた基本合意書を締結。車載やロボティクスなどのフィジカルAI応用分野における新たな機会の探索・対応も進める。
・6741日本精工
2026年3月にロボット事業部を新設。次世代ロボットやロボット用アクチュエータの開発・事業化を本格化する。
・サイバーダイン
サイバーダインは、2026年1月に米カーネギーメロン大学とAI・ロボットを含むサイバニクス分野で戦略的MoUを締結。フィジカルAI等の革新的サイバニクスを核とした新たな医療・ヘルスケア産業エコシステムの事業創出に向けた連携を狙いとする。
・富士通
富士通は、2025年10月に米エヌビディアとAIエージェントを統合したフルスタックAIインフラストラクチャの構築を目指し、戦略的協業を拡大。ヘルスケア、製造、ロボティクスなどの領域に特化した産業向けのAIエージェントプラットフォームと「NVIDIA NVLink Fusion」を介して、「FUJITU-MONAKA」CPUシリーズとNVIDIA GPUをシームレスに統合するAIコンピューティング基盤を2030年までに開発することを目指す。共同開発する半導体はAIデータセンターやフィジカルAIなど向けに拡販する。2025年12月には協業の最初の成果として、フィジカルAIやAIエージェントをシームレスに連携させる技術「Fujitsu Kozuchi Physical AI 1.0」を開発した。
・ヘッドウォータース
ヘッドウォータースは、2025年11月にAIエージェント技術「Agentic RAG」を核とした次世代フィジカルAI市場に本格参入すると発表した。高精度な推論が必要な製造現場における複雑な品質検査や設備メンテナンス、物流倉庫内でのAMR連携とピッキングの完全自動化、重要インフラの自律巡回・点検などへの展開を目指す。
・ソフトバンクグループ
ソフトバンクグループは、2025年10月にスイスのABB Ltdのロボティクス事業を約8187億円で買収すると発表。完了は2026年半ばから後半を予定する。
・日立製作所
日立製作所は、2024年からエヌビディアと協業し、新製品のローンチや先進的なプロトタイプ開発など、フィジカルAIの実現へ推進。2025年9月には、NVIDIA AI Factoryのリファレンスアーキテクチャーに基づいたグローバルな日立のAI Factoryを構築すると発表した。モビリティ、エネルギー、産業、テクノロジーの幅広い分野における複雑な課題を解決する日立のAIソリューション群であるHMAXをさらに拡大することが可能になるとしている。
・NEC
NECと東京大学は、AIと機械(ロボット、IoT等)が高度に融合するフィジカルインテリジェンスをテーマにしたユースケースの検証を行い、その有効性の確認を進める。2025年3月にはロボットが人を先導し、重い荷物を持ちながら、各種センサー情報をAIで分析/フィードバックする実証実験を行ったと発表した。
・ジーデップ・アドバンス マクニカ
ジーデップ・アドバンスとマクニカは、2025年7月にAIロボット開発支援パッケージ「ROBODEV」の提供を開始。































