株テーマ:新型コロナワクチン開発の関連銘柄

●米ファイザーの新型コロナワクチンを21年6月末までに6000万人分供給で基本合意

●英アストラゼネカと新型コロナワクチン供給で協議、第一三共やJCRファーマが原液製造で協力か


●田辺三菱製薬(三菱ケミカル HD)
三菱ケミカル傘下の田辺三菱製薬は、3月12日、子会社のカナダ・メディカゴ社が新型コロナウイルス感染症に対応したウイルスの植物由来ウイルス様粒子の作成に成功したと発表した。ワクチン開発の第一歩で、非臨床試験を実施し、8月までにヒト臨床試験を開始する。

英GSK(グラクソスミスクライン)と協業し、7月中旬に第1相臨床試験を開始する。GSKは医薬品の効果を高める物質のアジュバントを提供し、1回の接種で必要な抗原量を減らし、ワクチンの生産量を増やすことが期待される。

メディカゴのVLP(ウイルス様粒子)ワクチンは、遺伝子情報を持たず、安全性が高いとされている。VLPはウイルスと同様の外部構造を持ち、植物を使用した製造技術で、短期間に大量生産できるという。


●アイロムグループ
アイロム子会社のIDファーマが、新型コロナウイルスの新規ワクチン開発で、中国の上海公衆衛生臨床センターと合意した。上海公衆衛生臨床センターは660床の総合病院で、センダイウイルスベクターを用いた結核ワクチンの共同開発も進めている。また、国立感染症研究所と新型コロナウイルスの新規ワクチン開発で共同研究開発する。非臨床試験でIgG抗体価・IgA抗体価が有意に上昇したことを確認。今後は、中和抗体活性の測定やより高用量のワクチン投与による用量依存性の確認など安全性の確認を実施。臨床試験の開始時期は2021年3月から5月頃を見込む。


●リプロセル
ベルギーのeTheRNAが中心の、新型コロナウイルス用ワクチンの開発を目指す国際的研究コンソーシアムに参加すると発表した。eTheRNA 社、米EpiVax 社、米Nexelis 社、The Center for theEvaluation of Vaccination of the University of Antwerp (ベルギー)と、リプロセルで組織し、医療従事者や感染者の家族など感染リスクの高い人々をターゲットとし、鼻腔内への投与により、ワクチン効果を狙う。新型コロナウイルスが変異した場合にもワクチン効果が維持されるようにデザインする。


●塩野義製薬
2020年4月に新型コロナウイルスに対する予防ワクチンの開発を決定。グループ会社のUMNファーマが日本医療研究開発機構(AMED)の「新型コロナウイルス感染症のワクチン開発に関する研究」に参画しており、BEVSを活用した組換えタンパク抗原の作製を進めている。2020年内の臨床試験開始を計画する。

新型コロナウイルス感染症に対する予防ワクチンの開発を正式決定し、1000万人規模での提供を目指し、ワクチン製造体制の構築へ100億円から200億円を投じると、報じられている。塩野義はワクチン開発を最優先プロジェクトとし、国立感染症研究所が行うワクチン開発研究に、グループ会社のUMNファーマが参画している。

UMNファーマは数百万人分のワクチン製造能力を持つが、まだ臨床試験も始まっていない段階での大型設備投資は極めて異例。製造認可が下りれば直ちに量産に入ることを念頭に、2021年秋の上市を目指している。原料から生産まで一貫した国産体制が出来れば、心強い。

塩野義は新型コロナウイルスワクチン開発と、商用生産を検討し、1000万人規模の供給するために、アピ子会社のUNIGEN(ユニジェン)と連携する。塩野義子会社のUMNファーマが開発中のワクチンは、昆虫細胞などを利用した独自技術「BEVS」による遺伝子組み換えたんぱくワクチンで、アピは国内で唯一製造実績を持つ。アピは、UNMファーマのインフルエンザワクチンの原薬供給を受け、製剤を受託した経緯がある。

UNMファーマが原薬を製造し、ユニジェンが抗原、アピが製剤化を担う計画のようだ。アピの語源はミツバチで、200リットルの培養槽を備えており、量産化を支援する。

塩野義は新型コロナウイルスワクチンについて、2021年末までの生産能力を当初計画の約3倍の年3000万人分以上に引き上げると、報じられた。20年11月に臨床試験(治験)を開始し、21年1月にも医療従事者に投与開始、21年秋までに薬事承認を経てワクチン発売する方針に転じた。増産投資でさらに数百億円が必要と見られるが、政府が一定額を補助する。

原薬製造などを担当するシオノギファーマは千代田化工建設と大幅なコスト削減や環境負荷低減が期待される「連続生産技術」で協業する。


●ナノキャリア
ナノキャリアは、2020年6月8日、創業者の1人である片岡一則教授らが6月4日に発表したミセル化ナノ粒子による核酸デリバリー技術を用いた新型コロナウイルスに対するmRNAワクチンの開発で、mRNAワクチン製剤の最適化を半年以内に達成できるとしていると発表した。片岡教授らは、6月4日、ナノ医療イノベーションセンターと東京都医学総合研究所がお互いの研究成果を基に、ミセル化ナノ粒子による核酸デリバリー技術を用いた新型コロナウイルスに対するmRNAワクチンの共同研究開発を開始したと発表している。

その後の臨床開発についてはアキュルナ社などの企業が協力し、スピード感をもって実用化する必要があるとし、ナノキャリアはミセル化ナノ粒子のGMP対応などを含めた臨床開発の経験を活かし、バックアップするとしている。

●テラ
2020年5月14日から新型コロナに対する幹細胞治療の臨床試験をセネジェニクス・ジャパンと共同で開始し、6月16日には一例目の患者に肺炎と呼吸機能の改善が認められたと発表した。臨床試験はメキシコで行われている。


●第一三共
2020年6月に新型コロナウイルスに対する遺伝子ワクチンの開発を決定。動物モデルを使用した試作遺伝子ワクチンの病理評価で、新型コロナウイルスに対して抗体価が上昇している結果を得たことから、遺伝子ワクチンの開発を最優先プロジェクトの1つに位置付け、2021年3月頃の臨床試験開始を目指す。また、アストラゼネカとオックスフォード大学が開発中の新型コロナウイルスワクチンの国内安定供給に向け、アストラゼネカと協議を開始する。2021年春頃のワクチン接種開始を目指す。


●メディネット
2020年8月に国立がん研究センターと新型コロナウイルス感染症の予防を目的とした自家樹状細胞ワクチン開発で共同研究契約を締結した。世界で開発が進むワクチンは液性免疫で中和抗体を産生させてウイルス細胞への感染防御を目的とするが、抗体価が長期間保持されない可能性や抗体価が十分上昇しない場合、抗体依存性感染増強による重症化を誘発される可能性も懸念されている。自家樹状細胞ワクチンは体内でウイルスに感染した細胞そのものを殺傷・除去することを期待するものであり、長期的な予防効果が見込まれるとしている。2021年中頃までに第1相治験を開始し、再生医療等製品の上市に向けて開発を進める。


●森下仁丹
森下仁丹と神戸大学は、新型コロナの経口ワクチンを開発する。AMED(日本医療研究開発機構)の「新型コロナウイルス感染症に対するワクチン開発」に採択された。ワクチンは神戸大学が担当し、ビフィズス菌を活用して抗原タンパクを発現させた遺伝子組換え細菌として開発するが、ワクチンの成分を安定的に腸まで届ける技術が必要となる。森下仁丹には継ぎ目がなく溶けにくい「シームレスカプセル」の技術があり、ビフィズス菌を内包した耐酸性をもつ3層カプセルの開発実績もある。



●AMED(日本医療研究開発機構)は、新型コロナウイルス感染症に対するワクチン開発で以下の9件を採択した。企業主導型では、1課題あたり3000万円から2億円、アカデミア主導型では3000万円から5000万円が配分される。総額は100億円を補正予算で確保しており、進捗によって追加配分も検討し、早期実用化を目指す。

・企業主導型
2372アイロムグループ(IDファーマ)
気道親和性センダイウイルスベクターによる新型コロナウイルスワクチンの開発

4507塩野義製薬
新型コロナウイルス感染症に対するワクチン開発

4563アンジェス
新型コロナウイルスを標的としたワクチン実用化開発

2269明治 HD(KMバイオロジクス)
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する不活化ワクチンの開発


・アカデミア主導型
慶應義塾大学、東京大学、長崎大学、新潟大学、東京都医学総合研究所

新型コロナワクチン開発 関連銘柄

新型コロナワクチン開発 関連テーマ

新型コロナワクチン
アストラゼネカ アンジェス CDMO(ワクチン製造受託) 新型コロナワクチン開発 ワクチン生産緊急整備

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