（8053）住友商事は、米国イリノイ州を本拠とするバイオ農薬・肥料販売会社DPHバイオロジカルズへ出資したと発表した。これにより、同社が成長分野と位置付けるアグリ事業におけるバイオ農薬・肥料分野の事業基盤を一段と強化する構えだ。

DPHバイオロジカルズは、果樹・野菜のみならず米国の主力作物であるトウモロコシや大豆向けにも、高品質なバイオ農薬・肥料を展開。今後、住友商事グループが保有する製品やネットワークと連携し、グローバル展開を推進していく計画だ。

世界的な人口増加および持続可能な農業への関心から、バイオ農薬市場は2029年までに世界規模で約1.9倍の拡大が見込まれる。米国は最大市場であり、環境対応ニーズの高まりを受けて需要が急増している。一方、住友商事はこれまでスペイン、チリなどで同様の事業を手掛けてきたが、今回はブラジル市場も視野に、グローバルな商品群の拡充と現地対応力の強化に乗り出す方針だ。