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    SiC(炭化ケイ素)半導体関連株、今後10年で急成長
    SiC(炭化ケイ素)半導体は、現在主流のSi(シリコン)に比べて耐高温・耐電圧・大電流特性に優れた半導体材料である。SiC半導体デバイスをHV(ハイブリッド車)やPHV(プラグインハイブリッド車)に搭載すると、現状のシリコン半導体に比べて車載充電器やコンバーター、インバーターなどのサイズを小型化し、効率を大きく高めることができる。

    富士経済は、SiCパワー半導体の世界市場規模が2022年は1206億円、2030年は9694億円になるとの予測を発表した。各国の脱内燃車に向けた動きから2025年には自動車・電装分野で半数を占めるとしている。また、低価格化によりシリコンパワー半導体からの置換えが進み、高級車だけでなく幅広い車種でも採用される見通しである。

    SiCパワー半導体関連株としては、(6503)三菱電機、(6504)富士電機、(6502)東芝、(6963)ロームなどが有力とされている。三菱電機は2021年度から2025年度に2600億円を投資し、パワーデバイス事業の売上高を2021年度予想の1840億円から2025年度に2400億円以上、営業利益率を2021年度予想の5%から2025年度に10%以上を目指している。

    富士電機は2023年度に売上高1兆円、営業利益800億円という新中期計画で、自動車用パワー半導体は46%増の2000億円、営業利益を41%増の220億円へ向けて積極投資に転じている。ロームはSiC事業目標として2026年3月期の売上高を1000億円、2022年3月期から2026年3月期に1200億円~1700億円を投資する計画である。

    SiCパワー半導体は今後10年で急成長が期待される分野であり、SiCパワー半導体関連株への投資は有望と考えられる。

株式情報更新 (5月12日)


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