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    レーザーフュージョンエネルギー
    レーザーフュージョンエネルギー

    商業的に実現可能な核融合を実現するための科学的および技術的な課題の解決に重点を置くことを目的として、 日米両国は、核融合発電の開発と商業化を加速するための共同パートナーシップを発表した。

    歴史的な核融合点火に成功した米ローレンスリバモア国立研究所は、史上始めて核融合閾値100%を超えた核融合エネルギー発現を実証する科学的根拠を示した。全方位からのレーザー照射によって重水素や三重水素などのプラズマを閉じ込める第三の核融合のレーザー核融合方式だ。

    大阪大学は、EX-Fusionと、レーザー核融合商用炉実現等に必要とされるレーザー照射システムの実証に関する研究を行う協働研究拠点を開設した。世界最大級のレーザー施設を2024年までに稼働する見込みだ。阪大発のスタートアップEX-Fusionは高速点火レーザー核融合に取り組んでいる。目標は2029年までに技術実証プラントを完成させ、2035年までに核融合商用炉の実現を目指すことだ。

    大阪大学は、ノーベル賞受賞者の中村修二氏らが設立した米ブルー・レーザー・フュージョンと、共同研究部門を立ち上げている。ブルー・レーザーは独自のオプティカルエンハンスメントキャビティ方式と新型燃料によって,課題とされてきたレーザーの連続発射とレーザー効率の向上,中性子発生の問題解決が可能になると、している。米国では、磁場閉じ込め方式よりレーザー方式に核融合技術の主眼が移っているようだ。

    EX-Fusionは、レーザーの制御技術を中心に開発を進めており、2025年までに現行のレーザーシステムの出力を4倍まで引き上げる。浜松市の研究開発拠点で、核融合燃料を模した鉄球に高速でレーザーを照射する実証設備を使い、夏にも実験を始める予定となっている。

    EX-Fusionと浜松ホトニクスなどが設立した光産業創成大学院大学(理事長は昼馬明浜松ホトニクス会長)は、レーザー核融合炉の実現に向けた共同研究を進めている。EX-Fusion)に勤める研究者を学生として迎え入れている。浜松ホトニクス出身の2人も入学し、一体となって、レーザー制御・照射などの実証研究を進める。

    レーザーフュージョンエネルギーは、温室効果ガスを排出しないエネルギー源となるだけでなく、レーザー加工、半導体製造技術、レーザー宇宙デブリ除去など多様な応用分野での利用が期待される。

    世界的な権威のある米ローレンスリバモア国立研究所と、日本の強みであるハイパワーレーザー技術を融合すれば、フランスで建設中の「国際熱核融合実験炉(イーター)」とも差別化できる。日米合意から類推すると、浜松ホトニクスの存在が浮かび上がる。

株式情報更新 (5月6日)


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