株テーマ:自動運転車:完全自動運転へ 自動ブレーキの関連銘柄

米運輸省高速道路交通安全局は2022年9月までに全車に標準搭載することを、日欧メーカーを含む世界の20社と合意した。

また、2019年2月には日本やEUなど40カ国が、自動ブレーキ「AEBS」の標準搭載を義務づけることで合意した。非搭載の新車は販売できなくなる可能性がある。「AEBS」は先進緊急ブレーキシステムと呼ばれており、日本やEUでは従来から搭載義務づけを方針としていた。時速60キロ以下の低速走行時に作動する厳格なルールを策定する。

政府は高齢者の安全運転支援のため、ブレーキとアクセルの踏み間違いによる急加速を抑える装置などを購入した人への支援金を創出する。2020年度からの開始を目指す。2019年12月には2021年11月から国内で販売される新車に自動ブレーキの取り付けを義務付けると発表した。乗用車や軽自動車、軽トラックなどが対象で、既存車種も2025年12月以降に販売する車に適応する見通し。

国内の自動ブレーキ性能認定制度では、時速50キロで走っている時に前方で停止している車にぶつからない、またはぶつかるときに20キロ以下になっている。50キロで走っていても前方を20キロで走っている車にぶつからないとなっているため、ミリ波レーダー関連が注目される。ファルテックは、独自開発したミリ波レーダーカバーを2018年から量産。米国で22年に自動ブレーキ装着が義務づけられるため、受注次第で年産100万台体制も検討する。多極コネクターで自動車用に強いイリソ電子は、車載カメラやミリ波レーダー向けが想定以上となっている。

一般的に自動ブレーキと呼称するが、車を停止させる機能ではなく、赤外線レーザーで暗闇でも対象物との距離を検知する方式や、カメラやミリ波レーダーなどでブレーキペダルをアシストする性能を有するものをいう。トヨタは「セーフティセンス」、ホンダは「ホンダセンシング」、日産自動車は「インテリジェントエマージェンシーブレーキシステム」で展開しており、低速走行でも歩行者の検知ができるものや、車間距離を保つ機能、衝突回避機能など様々。SUBARUの「アイサイト」はステレオカメラの制御機能に定評がある。三菱自動車の「e-アシスト」もステレオカメラ方式。

国土交通省によると、平成30年に発売された新車の84.6%に自動ブレーキが搭載されている。

「ミリ波レーダー」関連
2715 エレマテック
6479 ミネベアミツミ
6503 三菱電機
6594 日本電産

6902 デンソー
6908 イリソ電子工業
7215 ファルテック
7613 シークス

●完全な無人運転 2025年までの実用化を目指す
●自動運転車と周囲の交通情報を連携させる研究開発が本格化
●「レベル3」実用化に向けた法整備が完了 2020年中に施行予定

自動運転車は、先行車をセンサーやカメラで認識し、自動ブレーキをかけたり、車線変更する次世代技術。カメラやレーダーによって取り込まれた情報から道路の白線や障害物・先行車や歩行者などを検知する。自動車メーカーは2020年を目処に開発中で、政府は遠隔操作による無人運転車を2020年までに実用化、2025年までに完全な無人運転の実用化を目指している。ITを搭載した車をスマートカーと総称する。

2019年5月、自動運転システムの使用に関する規定を新設した改正道路交通法が成立。条件付きで全ての運転を自動化する「レベル3」の実用化に向けた法整備が完了。2020年中に施行される予定。2019年10月からは自動運転車と信号の切り替えや高速道路の合流地点など周囲の交通情報と連携させる研究開発が本格化する。2020年夏にはトヨタ自動車が東京・お台場の公道で特定の場所でシステムが全てを操作する「レベル4」の自動運転車の試乗を実施する。日経はホンダが2020年夏をめどに「レベル3」の自動運転車を発売すると報じている。

電子部品各社はスマホの汎用化で利益が出にくくなり、高収益の見込めるスマートカー向け部品にシフトしている。米IHSオートモーティブによると、自動運転車は2030年前後から急速に普及し始める見通し。2035年には自動運転車の販売台数が1180万台と世界の自動車販売の約10%を占める見通し。

自動運転車の動作メカニズムは、センサーなどのハードと人工知能のソフトに分けられる。センサーとしては、GPS、ミリ波レーダー、ビデオ・カメラ、レーザー・レーダーなどがある。ルノー・日産連合は2022年までに人が運転に関与しない完全自動運転車の実用化する。

世界を見渡すと完全自動運転ではグーグル系のウェイモが先行しており、2009年から進める公道試験の走行距離は3000万キロメートルを突破。2018年に米アリゾナ州で自動運転車を使ったタクシーサービスを開始。2019年に米ミシガン州に車両の改造拠点を設置している。また、2020年3月2日に米投資会社のシルバーレイク・パートナーズなどから約2400億円を調達したと発表した。自動運転に活用する最新のセンサーの導入や物流分野を強化する方針。

フォードは出遅れ気味だが、2023年までに完全自動運転車の量産化に向け、40億ドルを投資する。

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