株テーマ:半導体製造装置(後工程)の関連銘柄
半導体の製造工程には、前工程(ウェーハ処理工程)と後工程(組立工程)がある。
後工程は、半導体ウェハーをチップに切断、リードフレームに固定から検査に至る過程。
ウェハー切断・研磨装置では(6146)ディスコが世界首位。ワイヤボンダ、ダイボンダなどICチップとリードフレームを接続するボンディング装置専業のアピックヤマダは、同業の(6274)新川の完全子会社となり、2019年後半に上場廃止の見通し。新川とアピックヤマダの新事業会社がヤマハ発動機の傘下に入る。(6315)TOWAは、半導体封止装置や切断加工など半導体後工程用製造装置の大手。
(4392)FIGは半導体後工程用製造装置で切断・成形を手掛ける石井工作研究所を傘下にもつ。(7729)東京精密は半導体切断装置や研磨装置の販売が好調。
台湾TSMCは日本初の先端半導体開発拠点をつくば市に開設する。特に後工程のディスコや東京精密、パッケージのイビデンや新光電気工業のメリットが大きい。半導体素子を基板上へ実装する後工程のフリップチップボンダーを手掛ける芝浦メカトロニクスも注目されている。
CMPスラリーは半導体の後工程で使用され、平坦な表面を作り出すための工程であり、主に半導体ウェハーの製造や集積回路の形成において重要な役割を果たしている。富士フイルムはCMPスラリーの世界的なリーディングサプライヤーであり、CMPスラリーやフォトリソ周辺材料を生産する新工場を建設し、2026年春に稼働させる。
TSMCが、人工知能(AI)向け半導体の生産に不可欠な先端パッケージング工程を日本に設置する検討をしていると、ロイターが報じている。AI半導体の需要急増でTSMCは先端パッケージング工程の処理能力が不足しており、製造装置や材料メーカーが集積する日本を候補としているようだ。
TSMCは「CoWoS」(チップ・オン・ウェーハ・オン・サブストレート)という独自のパッケージング工程を日本に導入することを選択肢としている。回路を微細化する前工程の技術による性能向上が限界に近づく中、複数のチップを1パッケージに実装するチップレットや立体的に重ね3次元実装して性能を向上させる先端パッケージング技術の重要性が後工程の中で高まっている。
CoWoSの生産能力を24年に前年比で約2倍にする計画を公表し、25年以降も増強する方針を示した。