株テーマ:有機薄膜太陽電池の関連銘柄
有機薄膜太陽電池(OPV)関連株。有機薄膜太陽電池は、有機ELの製造技術を活かした新製法で、化学メーカーの新規参入が活発。発電層が厚さ0.1ミクロン程度と非常に薄く、シリコンなどの無機化合物太陽電池に対して、有機化合物を使用する太陽電池の総称。
GSIクレオスは、2025年1月にブラジルの世界最大の有機薄膜太陽電池(OPV)製造グループPHDと戦略的事業提携契約を締結。PHDから供給されたOPVフィルムを加工してOPVモジュールを製造し、国立研究開発法人などと実証実験を実施。実用化を進め、全国チェーンの商業施設やホテル、コンビニ、オフィスなどへの導入を目指す。
デンカは、2024年4月に有機薄膜太陽電池の発電層として活用されている炭素の先端素材フラーレンの製造販売事業を行うフロンティアカーボンの株式50%を三菱商事から取得し、フラーレン事業に参入。2027年をめどに量産化を目指す。
リコーは、2021年9月から屋内や日陰で効率的に発電できるフレキシブル環境発電デバイスのサンプル提供を開始。薄くて軽く、ウエアラブル端末やトンネル・橋梁など社会インフラのモニタリング用デバイスなどに適用が可能。製造コストがシリコン型の半分で、重さは100分の1となり、薄く曲げられるため、様々な場所への設置が期待される。2023年度に年100万平方メートルの量産を始めると報じられた。2030年には数万平方メートルにするもよう。
東レは有機薄膜太陽電池で世界最高効率の5.5%を達成と発表(2009年3月)。トッパン・フォームズは2010年にフィルムタイプの有機薄膜太陽電池を製品化すると発表している。東レは1年の限界を10年に伸ばす技術を開発し、変換効率も10.6%に高めた。2015年を目処に、スマホやパソコンの背面充電器などで実用化を目指す。