注目銘柄

    注目銘柄 2025/10/15 08:43
    (5016) JX金属 InP基板を5割増産 光通信・光電融合市場の波に乗る
    (5016)JX金属は、光通信分野などで需要が急増しているインジウムリン(InP)基板の生産能力を強化する。茨城県北茨城市の磯原工場で製造工程の一部を増強し、約33億円を投じて生産能力を現行比で約5割拡大すると発表した。新設備は2027年度に稼働を予定しており、2026年3月期連結業績への影響は軽微とみられる。

    InPは光通信を支える基幹材料で、データセンターの建設ラッシュや光通信トラフィックの急増を背景に、光トランシーバー向けの需要が高まっている。さらに、電子と光を融合させる「光電融合技術」においても採用が進む見通しで、データセンター間通信にとどまらず、今後は基板間・チップ間の接続用途にも応用が期待される。

    2025年3月期の連結売上高は7,149億円、営業利益1,124億円、最終利益682億円と堅調に推移した。2026年3月期は売上高7,600億円、営業利益1,100億円、最終利益700億円を見込む。非鉄金属市況の変動はあるものの、電子材料事業が収益を支える構造が定着しており、安定した利益基盤を維持する。

    株主還元は1株当たり年間18円の配当を予定し、業績に応じた柔軟な対応を掲げる。光通信向けInPの増産を通じて、同社がデータセンターや次世代通信技術の成長分野を取り込む動きとして注目されている。

株式情報更新 (10月28日)


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