（6976）太陽誘電は、データセンター向けサーバー用途の基板内蔵型積層セラミックコンデンサー（MLCC）において、世界初となる1005サイズ（1.0×0.5mm）で静電容量22μFの新製品を発表した。サンプル価格は1個20円で、2025年8月より量産に着手している。

AIの進化と共にサーバー電流負荷が増加傾向にあり、今回の大容量MLCCは回路ノイズ抑制・電源効率化の課題解決に資する技術革新だ。既存の同容量品を内蔵型で供給する事例は競合に見当たらない。

本製品は、基板に内蔵できる小型化と大容量化を両立し、IC（集積回路）近傍に配置できることで電力損失・ノイズを低減。AIサーバー1台あたりの搭載個数は最大約2万個、これは従来型サーバーと比べ8倍規模と見込まれ、AI技術の拡大がMLCC需要を大きく押し上げる。太陽誘電は設備投資をAIサーバー向けMLCCほか高付加価値分野へ配分し、供給体制を強化している。

2026年3月期業績見通しは、売上高3,400億円、営業利益160億円、経常利益150億円、純利益80億円。設備投資も引き続きAIサーバー・データセンター分野強化が続く見込み。