総医研は大阪大学発のベンチャーで、食品の機能評価試験受託を手掛けるが、化粧品や、健康補助食品が収益力を高めている。前6月期売上は38.7％増の75億円、営業利益は2.6倍の8億6600万円、純利益は2.7倍の5億5700万円となった。

食品の有効性に関する臨床評価試験収入は、2.6倍の4億円となったが、受注は40.6％減の2億4000万円。化粧品事業では中国の越境ＥＣ向けで大型受注があり、売上は69.1％増の28億円、営業利益は58.3％増の4億9400万円となった。健康補助食品事業も疲労回復のニーズが高い夏場に広告宣伝を積極化したことで、売上は17％増の28億円、営業利益は26.5％増の2億6100万円となった。

2020年6月期売上は5.7％増の80億円、営業利益は1.5％増の8億8000万円、純利益は4.8％増の5億8000万円を計画する。越境ＥＣ向け商品のラインナップの拡充や中国における輸入許可の取得による販路の多様化によりさらに伸びる見通し。健康補助食品事業も広告宣伝費の投入で、販売増を見込んでいる。やや消極的な見通しで、上振れ余地はありそうだ。