ツバキ・ナカシマは通期営業利益を76億円→66億円に、純利益を50億円→37億円に下方修正した。NN社のPBC事業の買収を完了。PBC事業の業績取り込みや一時費用発生に伴い下方修正した。

ツバキ・ナカシマは、2万種類以上の精密鋼球を生産し、ベアリング用が主力。米精密機械メーカーのエヌエヌ社から精密ベアリング事業を425億円で買収する。これまで魅力的な買収案件がなければ、配当性向50％を目処に株主還元すると見られていたが、ＥＶ（電気自動車）の普及ピッチが高まり、モーター向けベアリングの需要が拡大するため、欧米市場の事業強化を優先する。

ツバキ・ナカシマは電気自動車メーカーのテスラにモーターの軸受け用セラミックボールを納入しており、年間納入個数は200万個から1000万個に拡大する見通し。ベアリング向け精密ボールの主力は鉄製で、セラミックボールの比率は全体の1割程度だが、今後伸びそうだ。