注目銘柄

    注目銘柄 2025/10/9 09:37
    (5334) 日本特殊陶業 次世代パワー半導体向け放熱基板を強化 熱伝導性20%向上で市場開拓へ
    (5334)日本特殊陶業は、熱伝導性を従来比20%向上させた新型窒化ケイ素放熱基板を開発した。主に電気自動車(EV)やデータセンター向けのパワー半導体用として想定しており、今後2年以内に市場投入を計画する。

    新材料技術により、基板内部の熱抵抗を低減し、高出力デバイスでも安定した放熱性能を確保することが可能となる。SiC(炭化ケイ素)パワー半導体の採用拡大を背景に、放熱基板の高性能化は業界全体の課題となっており、同社は次世代車載用パワーモジュール向けに攻勢を強める構えだ。

    2025年3月期の連結業績は、売上高6,529億円(前期比6.3%増)、営業利益1,297億円(同20.5%増)、当期純利益926億円(同12.4%増)と過去最高を更新した。自動車用プラグ事業や電子部品事業が堅調に推移し、利益率改善が進んだ。財務基盤も強固で、自己資本比率は70%台を維持。1株当たり配当は178円とし、株主還元も拡充している。

    2026年3月期の会社予想は、売上高6,880億円、営業利益1,300億円、純利益900億円を見込む。増益基調ながら、先行投資負担を見込み営業利益は横ばいの計画だ。市場では、放熱基板やセンサー関連の新製品群が成長ドライバーとなるとの見方が広がっており、特にEV化・AI化の波に乗った電子部品需要が業績を下支えするとみられている。中長期的には、同社の材料技術が次世代パワー半導体サプライチェーンの中核を担う可能性がある。

株式情報更新 (10月9日)


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