タカトリは、パワー半導体向けＳｉＣ材料切断加工装置で大口受注を獲得したと発表した。受注金額は約5億円。売上計上予定は2022年9月期の下半期としている。同型の装置は海外企業から3月にも14億円の大型受注を獲得しており、2021年9月期下半期及び2022年9月期上半期に売上計上される。タカトリはサファイアやＳｉＣに代表される硬脆性材料およびソーラパネル等のシリコンインゴットの精密切断（スライス）加工機（ワイヤーソー）の専門メーカーで、ディスコの小型版のイメージもある。

中間期の10－3月決算で上方修正し黒字転換となっているが、上期は海外案件の遅延分を再開したに過ぎず、下期も先行き不透明として業績予想を据え置いていた。パワー半導体向けＳｉＣ材料切断加工装置の製造に着手したのは、第3四半期であり、今期売上予定分が後ズレする可能性はあるが、来期は増益幅が大幅に拡大しそうだ。