株テーマ:5G=通信速度百倍の次世代規格 5G④液晶ポリマー(LCP)は5Gの主力基板材料の関連銘柄

村田製作所の樹脂多層基板「メトロサーク」が2021年までに売上1000億円との目標を既に達成していたことは衝撃的だった。2017年下期には数百億円の売上があったものの、歩留まりの悪さから、400億円の営業赤字を計上していたからだ。5G向けの基板材料は、ポリイミド樹脂から液晶ポリマーへ大きな変化を起こす。村田は材料から内製化しており、アップル以外にも供給先を拡げるため、メトロサークの製造拠点を増やしている。5Gでは低損失で高周波特性に優れた部材が必要で、メトロサークを追って液晶ポリマー部材の開発競争が熾烈となりそうだ。

「メトロサーク」は折り曲げられる基板として、部品点数が大幅に増える5Gスマホに欠かせない。村田は「メトロサーク」を供給する事で、自社のMLCC(積層セラミックスコンデンサ)の搭載点数を増やすことが出来るため、一石二鳥だ。さらに5Gでは高周波対のミリ波に対応することで、今後5Gスマホが続々と登場すると確実に「メトロサーク」の需要も増える。

村田一社では複数の供給先を確保したいアップルなどのスマホメーカーの要求を満たせないため、液晶ポリマーフィルムメーカーに注目が集まりそうだ。クラレは世界初の液晶ポリマーフィルム「ベクスター」を製造しており、ディスプレイモジュールや自動車用ミリ波レーダーなど5Gの主要部材として供給する。既に生産能力を3割増強し、新工場建設の構想もあるようだ。

住友化学は「スミカスーパー LCP」として、液晶ポリマー製品をシリーズ化している。東レは液晶ポリエステル樹脂「シベラス」というエンジニアリングプラスチックを生産しており、液晶ポリマーより成形性が高いと言われる。千代田インテグレは「ペリキュールLCP」を開発しており、人工衛星の材料のほか、銅張積層板として、誘電特性に優れた高速通信用ベースフィルムとしても採用検討が進んでいる。

スマホが「10倍」高速になる第5世代移動通信システム(5G)。「高速・大容量」「超低遅延」「多数端末接続」が特徴で、IoT実現に不可欠な技術となる。5Gは動画配信から自動運転まで、新たなサービスを影で支える。総務省は東京五輪がある2020年までに、日本国内で5Gのサービス開始を目指す。

NTTドコモは、5Gに2023年までに1兆円規模の設備投資をする方針。一般消費者向けに加え、企業と共同で建機の遠隔操作や遠隔医療など新たなサービスを作る計画。2019年にプレサービスを開始。2020年に商用サービスを開始する計画。

サイバーコムは通信向けソフトを開発。アルチザネットワークスは携帯電話の基地局向けなどの通信計測器を開発。5G対応のデータ処理迅速化などの研究開発に取り組む。ヨコオは車載用アンテナや社会インフラ用システムを開発。5Gに対応するシステムの開発も行っている。アンリツは通信系計測機器を手がける。携帯電話の基地局に関わる事業を展開。5Gの変調解析や波形解析に関する開発に着手している。理経は5G回線の送受信に向けたMIMOアナライザーのサービスを展開している。


JEITA(電子情報技術産業協会)は、5G市場の世界需要額は年平均63.7%増で成長し、2030年には168.3兆円と、2018年と比べると約300倍に拡大する見通しと、発表した。5Gにはパブリックエリアでキャリアの公衆網に接続する「WAN5G」と、クローズドな空間でプライベートに利用できる「ローカル5G」の2つがあるが、ローカル5G市場の世界需要額は年平均65.0%増で成長し、2030年には10.8兆円に拡大する見通しで、日本では2030年には1.3兆円の需要額となる見通し。

IoT機器は自動運転車やロボット、ネットワークカメラなどが需要を牽引するが、日本では、ロボットやドローン、自動運転車が需要を牽引し、ソリューションサービスとしては製造分野向けが需要を牽引すると予測している。

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