注目銘柄

    注目銘柄 2025/10/20 08:41
    (6501) 日立製作所 AI軸に再成長へ 送配電・DX好調で最終増益
    (6501)日立製作所は、2026年3月期の連結純利益を前期比15%増の7100億円と予想している。世界的なデータセンター建設ラッシュを背景に、送配電設備の需要が拡大。発電や変電など社会インフラ関連が堅調で、AI(人工知能)を取り込んだデジタルトランスフォーメーション(DX)支援事業「ルマーダ」も引き続き成長をけん引する。為替の円高が利益圧迫要因となるが、電力・情報分野の強みを活かして吸収し、最終増益を確保する見通しだ。

    2025年3月期は売上高9兆7833億円(前期比横ばい)、営業利益9716億円(同28%増)、純利益6157億円(同4%増)だった。高収益事業の拡大とコスト効率化が奏功し、営業利益率は過去最高水準を維持した。今期26年3月期は売上高を10兆1000億円、営業利益を10050億円とし、営業増益を計画する。

    中期経営計画(2026〜2028年度)では、AIを事業成長の中核と位置づける。DX支援の「ルマーダ」に生成AIを組み込み、企業の業務最適化やエネルギー管理の自動化を進める。社長直轄の新組織が中核を担い、3年間で5000億円を事業開発に投じる方針だ。

    年間配当は前期の43円から46円に増配を予定しており、安定した株主還元姿勢を維持する。インフラとAIの両輪で持続的な成長を目指す姿勢が明確になった。

    送配電とAI事業の拡大が収益を押し上げる見通し。中期の5000億円投資が新たな成長ドライバーとなる可能性が高く、長期的な利益成長が期待できる。円高による短期的な逆風はあるが、構造的な成長分野への集中が投資妙味を高めている。

株式情報更新 (10月18日)


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