注目銘柄

    注目銘柄 2025/10/9 09:35
    (8031) 三井物産 豪ローブリバー新鉱区を開発へ 27年生産開始で鉄鉱石事業を延命
    (8031)三井物産は、リオ・ティント、日本製鉄と組む豪州ローブリバー・ジョイントベンチャー(JV)を通じて、新たな鉄鉱石鉱区の開発に着手する。西オーストラリア州ピルバラ地域のウエスト・アンジェラス鉱山に隣接する新鉱区で、投資額は総額約9億9,800万豪ドル(約950億円)。三井物産の持分は約3億2,900万豪ドル(約313億円)となる。2025年中の着工を予定し、2027年の生産開始を見込む。既存鉱区の枯渇が進むなか、年間3,500万トンの生産体制を維持する狙いだ。

    ローブリバーJVは、リオ・ティントが53%、三井物産が33%、日本製鉄が14%を出資する共同事業で、同地域における高品質鉄鉱石の供給を担ってきた。今回の開発では、既存インフラである鉄道港湾・処理施設を活用し、追加投資を抑制しながら生産を持続させる方針だ。新鉱区の開発によって、リオ・ティントが推進する自動運搬システムの導入も進み、効率化と安全性の両立を図る構えだ。

    三井物産にとって鉄鉱石事業は、エネルギー・金属資源分野の中核をなす収益源である。今回の投資は、資源価格の変動リスクを見据えたうえで、長期的なキャッシュフローを確保する狙いがある。鉄鉱石市況は中国の景気動向に左右されやすいが、同社はインフラ共用によるコスト削減と、豪ドル建て資産の安定運用で採算を維持する方針だ。

株式情報更新 (12月15日)


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