注目銘柄

    注目銘柄 2025/8/1 09:12
    (6301) 小松製作所 米関税逆風も北米値上げで増益余地 26年3月期見通し
    (6301)小松製作所は2026年3月期の通期業績予想を据え置いた。売上高は前期比9%減の3兆7,450億円、純利益は30%減の3,090億円をそれぞれ見込む。米国の追加関税による営業減益インパクトは943億円とされるが、一部調達や生産の見直しにより、想定より2割縮小可能との見解も出ている。

    通期の想定為替レートは1ドル=135円で設定し、これは現在の実勢レートより円高水準であり、業績には上振れ余地が残る。1円の円安で通期営業利益は43億円増加する。米国・中国間の追加関税緩和などがあれば、業績にポジティブな影響も予想される。

    関税インパクトに加え、コスト増との逆風を受ける一方で、同社は8月以降に米国市場で建機の販売価格を引き上げる方針を明言。他社と比較してもまだ値上げ余地が大きく、100億円以上の営業増益効果を見込む。現地生産・供給網の再構築も進行中であり、外部環境変化への柔軟な対応が続く見通しである。

    建設機械需要そのものは米・中の景気もありやや鈍化傾向だが、産業機械分野の成長やリテールファイナンスの健闘も支えに、課題局面でも新たな収益源の掘り起こしが注目される。全体としては、株価も関税懸念を織り込む水準だが、為替や価格転嫁の進展次第で上値余地を残す展開となりそうだ。

株式情報更新 (8月1日)


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