エヌビディアが発表した11月〜2026年1月（第4四半期）売上高見通しは650億ドルで、市場予想の620億ドルを上回った。AI投資の過熱感が指摘される中でも、クラウドプロバイダーによるAIアクセラレーター需要が衰えず、強気の計画を示したことが市場の安心感につながった。調整後粗利率は75％前後を見込み、コスト環境も安定的に推移するとみられる。

足元の決算では、売上高が570億ドルと前年同期比62％増となり、データセンター売上が512億ドルと66％増を維持した。生成AI向けGPUが引き続き市場を牽引し、プロ向けGPUも56％成長した。フリーキャッシュフローは220.9億ドルと32％拡大し、高収益構造が鮮明になった。株主還元もFY26初の9カ月で370億ドルに達しており、成長力とともに還元姿勢も強い。

AI投資の持続性については市場で懸念がくすぶるが、同社の製品は依然として企業のモデル開発に不可欠とされ、設備投資の優先順位が高い状況だ。見通し上振れを背景に株価は引け後で4％超上昇し、投資家の評価は総じて堅調だ。AI基盤投資が続く限り、同社は短期的にも高い成長軌道を維持するとみられる。