注目銘柄
あぶくま型護衛艦 フィリピン海軍が調達検討
フィリピン海軍が日本の「あぶくま型護衛艦」の調達を検討しているとの観測が浮上している。あぶくま型は海上自衛隊が1980年代後半から1990年代にかけて配備した汎用護衛艦で、主に対潜戦能力と汎用的な護衛任務に特化して設計された。基準排水量は約2,000トンと比較的小型で、沿岸警備からシーレーン防衛まで幅広く活用可能な艦型とされる。
あぶくま型護衛艦の主な製造メーカーは三井造船玉野事業所だ。同型艦については、三井造船(現・三井E&S)および日立造船舞鶴工場や住友重機械工業浦賀工場で分担建造されたが、1番艦「あぶくま(DE-229)」は三井造船玉野事業所の建造である。全6隻が建造され、1993年に最後の艦が就役している。いずれも日本国内の造船所で建造され、当時の最新鋭センサーや魚雷発射管を搭載し、護衛艦隊の補完的役割を担った。
三井E&Sは2025年6月に造船事業から完全撤退した。造船関連会社だった三井E&S造船株式会社の全株式を常石造船に譲渡し、現在は船舶用エンジンや港湾クレーンなどの事業に専念している。造船事業は完全に切り離された形となり、船の建造は行っていない。しかし、国内の防衛産業を活気づけることは間違いない。
建造単価は当時の資料によれば1隻あたり約350億円前後とされる。当時の為替レートを考慮すれば、現在のフィリピン海軍の装備調達予算においてはやや高額であるが、新造艦ではなく中古艦の譲渡や改修費用であれば負担を大幅に抑えることができる。近年、日本政府は「防衛装備移転三原則」のもと、同盟国や友好国への中古艦供与や売却を進めており、フィリピンも南シナ海での安全保障環境を背景に調達意欲を強めている。
あぶくま型護衛艦の主な製造メーカーは三井造船玉野事業所だ。同型艦については、三井造船(現・三井E&S)および日立造船舞鶴工場や住友重機械工業浦賀工場で分担建造されたが、1番艦「あぶくま(DE-229)」は三井造船玉野事業所の建造である。全6隻が建造され、1993年に最後の艦が就役している。いずれも日本国内の造船所で建造され、当時の最新鋭センサーや魚雷発射管を搭載し、護衛艦隊の補完的役割を担った。
三井E&Sは2025年6月に造船事業から完全撤退した。造船関連会社だった三井E&S造船株式会社の全株式を常石造船に譲渡し、現在は船舶用エンジンや港湾クレーンなどの事業に専念している。造船事業は完全に切り離された形となり、船の建造は行っていない。しかし、国内の防衛産業を活気づけることは間違いない。
建造単価は当時の資料によれば1隻あたり約350億円前後とされる。当時の為替レートを考慮すれば、現在のフィリピン海軍の装備調達予算においてはやや高額であるが、新造艦ではなく中古艦の譲渡や改修費用であれば負担を大幅に抑えることができる。近年、日本政府は「防衛装備移転三原則」のもと、同盟国や友好国への中古艦供与や売却を進めており、フィリピンも南シナ海での安全保障環境を背景に調達意欲を強めている。