注目銘柄

    決算 2026/5/11 15:36
    (5406) 神戸製鋼所 素材・電力が重荷、機械の最高益が下支え
    神戸製鋼所(5406)が2026年5月11日に発表した2026年3月期(2025年度)の連結決算は、売上高が2兆4,365億円(前期比4.6%減)、営業利益が1,298億円(同18.2%減)、経常利益が1,213億円(同22.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が937億円(同22.0%減)となった。全主要項目で前期を下回り、厳しい決算となった。

    減益の主因は複数にわたる。電力セグメントでは神戸発電所3号機の定期点検延長が長引き、石炭価格に関する一過性の増益影響も縮小し、経常利益が前期比175億円の大幅減となった。鉄鋼では原料価格下落に伴うメタルスプレッドの悪化と固定費増加が響き、建設機械ではエンジン認証問題に関する補償金収入の剥落が64億円の打撃となった。アルミ板では自動車向けパネル材の低迷や原価転嫁の遅れを理由に製造資産の減損損失209億円を計上した。

    一方で機械セグメントは等方圧加圧装置(IP装置)の旺盛な需要やサービス案件の増加により、経常利益が前期比141億円増の467億円と過去最高益を更新した。これが業績を下支えした形だ。財務面では自己資本比率が44.0%(前期比3.8ポイント上昇)、フリーキャッシュフローは1,280億円を確保し、財務体質の改善傾向は続いた。配当は年間80円(前期比20円減配)となった。

    2026年度(2027年3月期)の業績見通しは、売上高2兆5,600億円、経常利益1,200億円、当期純利益1,000億円。経常利益はほぼ前期並みにとどまる計画で、鉄鋼での在庫評価影響の改善や素材系事業の数量回復を見込む一方、機械セグメントの本体売上減少や中東情勢リスクとして100億円の減益影響を織り込んだ。注目テーマとして、IT・半導体向けではデータセンター向け旺盛な投資を背景にアルミ板や素形材(銅板・アルミ鋳鍛)の需要増加が見込まれており、来期の素材系事業の反転を支える原動力として期待される。配当は年間80円を維持する方針だ。
    株テーマ

株式情報更新 (5月14日)


会員ログイン

パスワードを忘れてしまった場合

申込みがまだの方