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    【米国株式市況】FOMCのタカ派姿勢と中東情勢悪化が重荷、ダウが年初来安値圏に沈む
    中東情勢の緊迫化とFRBの利下げ慎重姿勢が相場を二重に圧迫し、ダウは続落した。

    NYダウ平均 46,021.43(前日比 −203.72)
    ナスダック 22,090.69(前日比 −61.73)

    前日3月18日にFOMCが政策金利の据え置きを決定し、パウエル議長が「インフレに進展がなければ利下げはない」と明言した。この発言と時を同じくして、イスラエルによるイランのパルスガス田への空爆が報じられ、エネルギーインフラへの攻撃リスクが一段と高まった。これを受けて18日の米株式市場はダウが768ドル超安と急落し、19日のNY株式市場はその余波を引き継ぐ形で全般軟調な展開となった。ダウは年初来安値を更新する局面が続いており、200日移動平均線を下回ったままでの推移が続いた。

    イランのパルスガス田攻撃を受け、イラン革命防衛隊がサウジアラビア、UAE、カタールの石油施設を報復対象に名指しした。湾岸エネルギー企業が施設の避難準備を開始し、供給不安が市場全体に広がる形となった。WTI原油は93.95ドル(速報値)近辺での推移が続き、前日の急騰水準からは落ち着きを取り戻しつつあるものの、依然として90ドル台を維持した。米10年債利回りは4.249%(速報値)と高止まりし、株式の割高感を押さえる構図が続いた。ドル円は157円台後半(速報値)で推移したが、有事のドル買いが続いており円安圧力はなお強い。

    半導体セクターは逆行高となり、主要指数が軟調な中でも存在感を示した。SOX(フィラデルフィア半導体指数)は7,863.30(+68.18、+0.87%)と反発した。ラム・リサーチが+4.12%と上昇をけん引し、アプライド・マテリアルズも+2.21%と続いた。AMDは+2.91%と大幅高となり、インテルも+2.55%上昇した。アームが+1.13%と底堅く推移するなど、半導体関連は全般的に買い戻しが入った。

    エネルギーセクターはシェブロンが+1.42%と上昇し、原油高継続を好感した買いが入った。一方で消費・ディフェンシブ系は売られ、マクドナルドが−1.94%、プロクター・アンド・ギャンブルが−1.27%と下落した。ユナイテッドヘルス・グループも−1.36%と売りに押された。ボーイングは−2.33%と大幅安が続き、構造的な収益問題が地政学リスクと重なって重荷となった。

    マグニフィセントセブンではテスラが最大の下落率となり−3.17%(380.30ドル)で引けた。電気自動車市場への逆風に加え、イーロン・マスク氏の政治的関与を巡る不透明感が引き続き嫌気された。メタは−1.45%(606.70ドル)と下落し、高PER銘柄への売り圧力とリスクオフ環境が重なった。エヌビディアは−1.01%(178.56ドル)とわずかに反落した。マイクロン・テクノロジーが設備投資拡大計画を示したことでAI投資期待が再評価される一方、高値警戒感も根強かった。マイクロソフトは小幅安の−0.70%(389.02ドル)、アマゾンは小幅安の−0.52%(208.76ドル)、アルファベットは小幅安の−0.18%(307.13ドル)、アップルは小幅安の−0.39%(248.96ドル)だった。

    前日18日に発表された2月の米生産者物価指数(PPI)は前年比+3.4%と市場予想の+3.0%を大幅に上回り、コアPPIも前年比+3.9%と13カ月ぶりの高水準となった。FRBの利下げ見送りを正当化する内容として受け止められ、金利上昇・株価下落の流れを加速させた。

    パウエルFRB議長はFOMC後の記者会見で「中東で何が起きるかが大きな要因になる」と述べ、高エネルギー価格が利下げを阻む可能性を明確に示唆した。FOMC委員7名が2026年は利下げゼロとの見方を示したことも市場にとって想定外のタカ派シグナルとなり、一部委員から次回の政策変更が利上げになる可能性についての議論があったことも伝わって警戒感を高めた。

    ダウ構成銘柄の寄与ではボーイングが−2.33%(201.18ドル)と大幅安となり指数の重荷となった。マクドナルドも−1.94%(309.58ドル)と下押しに寄与した。キャタピラーは−0.71%(688.65ドル)と下落率は小幅だったが、高株価のため指数への押し下げ効果が一定程度あった。一方、シェブロンが+1.42%(201.44ドル)と上昇したほか、ゴールドマン・サックスが+0.49%(809.50ドル)と小幅高となり、下落幅の縮小に寄与した。

株式情報更新 (3月21日)


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