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    [投資情報] ラピダス
    ラピダスは2022年12月、IBMの2ナノ技術の移転を進めることで提携した。IBMは21年に世界に先駆けて2ナノを試作しており、ラピダスはライセンス料を払って技術を習得する。経済産業省は、ラピダスに対する2600億円の追加補助を明らかにし、主な用途としてIBMへの派遣を挙げている。

    2ナノは3ナノに比べ処理性能が1割高くなるとされる。消費電力は2~3割抑えられ、スマートフォンの電池の持ちが長くなる他、データーセンターの消費電力も抑制できる。人工知能(AI)や自動運転の進歩を支える点でも2ナノの実現が期待されている。

    ラピダスは25年4月、北海道千歳市に試作ラインを設ける。27年の量産開始が大きな目標になっている。

    3ナノ世代の量産に至っているのはTSMC、サムスンのみで、半導体のトランジスタは、フィンフェット構造が主流だが、2ナノ以下になると素子構造を変える必要がある。GAA(ゲート・オール・アラウンド)技術の習得が、日本の半導体復活の命運を握る。

    焦点は生産性を向上させることで、ラピダスは柔軟なカスタマイズが出来ることも利点になっている。高い性能を発揮できるトランジスタ構造や微細化技術を確立できても、不具合のない製品を効率よく生産できなければ収益はあげられない。経産省の継続的な支援が期待される。

株式情報更新 (5月12日)


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