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    ADPレポート、3月は6万2000人増 予想を大幅に上回り2カ月連続の底堅さ示す
    米国の民間部門雇用者数は2026年3月に6万2000人増加し、市場予想の4万人を大きく上回った。前月(2月)は速報値の6万3000人から6万6000人に上方修正されており、2カ月連続で予想を超える底堅い結果となった。

    業種別では、教育・ヘルスケアが5万8000人増と最大の増加寄与となり、2月と同水準の伸びを維持した。建設業も3万人増と堅調で、財・サービス双方で各3万人台の雇用増となったのは、サービス業主導が常態化している米雇用市場においては異例のバランスだ。一方で、貿易・輸送・公益事業が5万8000人減、製造業は1万1000人減となり、業種間の二極化傾向が続いている。

    企業規模別では、従業員20人未満の小規模事業者が1万1200人増と全体をけん引した半面、中規模企業(50〜249人)は2万6000人減と雇用を削減した。大企業(500人以上)も4000人のマイナスとなっており、雇用の受け皿が小規模事業者に集中する構図が鮮明だ。

    賃金面では、在職者の賃金上昇率が前年比4.5%と3カ月連続で横ばいとなった。転職者の賃金上昇率は6.6%に加速しており、転職プレミアムが一部回復しつつある。

    市場では、今回のADPレポートをひとまず安堵感をもって受け止めた。移民規制強化による労働力供給の伸び鈍化や関税政策の不透明感が重なる中、民間雇用が2カ月連続で予想を上回ったことは、景気後退懸念をやや和らげる材料となった。ただし、雇用の過半がヘルスケアと建設の2業種に集中しており、雇用の広がりを示すブレッドスは依然として限定的だ。

    連邦準備制度(FED)にとっては、労働市場が急速に悪化していないことを示す一方、ヘルスケア一極集中という構造的な歪みは利下げ判断の材料としては中立的だ。市場では、4月4日発表の米雇用統計(BLS)との乖離にも注目が集まっており、ADPと政府統計の相関が低いことを踏まえつつも、今回の上振れが統計全体のセンチメントに与える影響は無視できない。

    今後の注目点は、関税強化による輸入物価上昇が製造業・流通業の雇用に与える下押し圧力の度合いと、ヘルスケア以外への雇用拡散が実現するかどうかにある。

株式情報更新 (5月2日)


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