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    マイクロン・テクノロジー(MU)― 史上最高決算でも株価が下落
    マイクロン・テクノロジーが発表したQ2 2026決算は、あらゆる主要指標で過去最高を塗り替える圧倒的な内容だった。売上高$23.86B(予想$19.97B)、Non-GAAP EPS $12.20(予想$9.19)、粗利益率74.9%(予想69.1%)、フリーキャッシュフロー$6.9B――これだけを見れば「完璧な決算」と言う以外にない。さらにDRAM売上高は前年同期比207%増の$18.8Bに達し、AIデータセンター向けCloud Memory事業は営業利益率66%という驚異的な収益性を示した。

    にもかかわらず、決算発表後の株価は−1.74%と小幅に下落した。この一見矛盾した市場反応こそ、今の$MUを理解する上で最も重要な論点である。理由は二つある。第一に、$461という株価水準はすでに「好決算」をかなり折り込んでいた。前四半期比で粗利益率が56.8%→74.9%へと急騰し、次期Q3ガイダンスが売上高$33.5B(予想$24.29Bの138%)、EPS $19.15(予想$12.03の159%)という天井知らずの数字を出せば、投資家は次に「これがサイクルのピークではないか」という疑問を抱く。第二に、メモリ半導体は歴史的に需給サイクルが激しい。DRAM価格が前年比65%、NAND価格が70〜80%上昇したという現実は、裏を返せば「これほど高いと新規供給が誘発される」という警戒感でもある。市場は超過達成に歓呼する代わりに、峠越えリスクを冷静に値踏みしたのである。

    しかし、売り一辺倒で片付けるのは早計だ。フォワードPERは11.99、PEGは0.55という水準は、成長株としてはむしろ割安感すら漂う。Q3ガイダンスの$33.5Bが文字通り実現すれば、時価総額$519Bとの対比で見てもバリュエーション的な余地は大きい。CEOのSanjay Mehrotra氏が強調するように、AIデータセンターにおけるHBM(高帯域幅メモリ)需要はNVIDIAのGPU出荷台数に直結しており、構造的な成長ドライバーが単なる価格サイクルとは異なる次元で存在している。30%の増配決定も、経営陣が事業の持続性に強い自信を持っている証左と読むべきだろう。AI生成するデータ量が指数関数的に増え続ける以上、メモリは「AIの燃料」として戦略物資の地位を占め続ける。

    株価の次なる動きを決めるのは、Q3実績がこの途方もないガイダンスを本当に達成できるかどうかだ。達成すれば株式市場のミスプライシングを修正する大相場につながり、未達なら「やはりピークだった」という失望売りを招く。いずれにせよ、マイクロンは今や半導体セクター全体の体温計として、市場から最も注目されている銘柄の一つである。

株式情報更新 (3月18日)


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