注目銘柄

    注目銘柄 2026/3/18 16:52
    (5019) 出光興産 LNG5億ドル出資が火をつけた、来期V字回復と重なる上昇トレンドの加速点
    出光興産(5019)は3月18日、1536円と前日比58円高(3.96%高)で引けた。前日引け後に発表したLNG事業への本格参入が素直に好感された格好だ。
    発表の骨子は、EIGが設立・運営するLNG事業会社MidOcean Energyへ5億米ドル(約750億円)を出資するというものだ。MidOcean EnergyはカナダのLNG Canada、オーストラリアのGorgon LNG、Pluto LNGなど複数のLNGプロジェクトへの参画実績を持つ。出光はベトナムでのガス田開発や北米のデータセンター向けガス発電所への天然ガス供給を既に手がけており、今回の出資はその延長線上に位置するLNG上流への本格的な踏み込みだ。

    LNG石炭・石油に比べてCO2排出量が少なく、アジアの電力・産業需要が旺盛ななかで戦略的重要性が高まっている。エネルギートランジションの過渡期において「つなぎの燃料」から「成長燃料」へと位置づけが変わりつつあり、出光がここでLNGの上流に資本を投じた意味は小さくない。

    業績の文脈でこの材料を読むと、今期2026年3月期は営業利益680億円と前期比58%減の苦戦が予想されている。原油・石油製品の在庫評価損と精製マージンの悪化が響いた期であり、株価は足元の高値圏形成にも関わらず、実態的なPERは今期予想ベースで25倍前後とやや割高感が否めない。ただし、来期2027年3月期には営業利益1800億円、純利益1500億円というV字回復が市場コンセンサスとして形成されている。この来期予想ベースではPERは約12倍まで圧縮され、石油元売りとして改めて割安感が出てくる水準だ。

    チャートは上昇トレンドを維持している。日足では5日・25日・75日の移動平均線がすべて上向きに並び、株価はその全線を上回る強い配置を保っている。週足でも13週・26週・52週の各移動平均線を株価が上方に大きく乖離しており、昨年3月の800円台から今年2月の1500円台超えまで約2倍に達した上昇の勢いが損なわれていない。週足の一目均衡表では遅行スパンが株価を大きく上回り、雲の上方に位置している。調整が入った局面では1400〜1500円帯の価格帯別出来高が厚く積み上がっており、この帯がセカンドサポートとして機能しやすい構造になっている。

    ただし、今回の出資は競争法上の許認可取得が前提とされており、正式な契約締結は2026年3月中を予定している。手続きが想定より長引いた場合は、材料の影響が一時的にとどまるリスクも頭に入れておきたい。

    メインシナリオとして、来期のV字回復期待を下支えに、1400〜1600円のレンジ内での高値保ち合いが続き、来期業績の具体的な確認とともに1700〜1800円レンジへの上値追いを想定する。強気シナリオでは、LNG事業の本格軌道入りと原油価格の安定回復が重なれば、上場来高値圏の2000円台を意識する展開も視野に入ってくる。

株式情報更新 (3月22日)


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