注目銘柄

    注目銘柄 2025/11/9 10:00
    (7011) 三菱重工業 26年3月期第2四半期は増益、GTCCと防衛宇宙が牽引
    三菱重工業の2026年3月期第2四半期(2025年4〜9月)連結決算は、売上収益が前年同期比7.3%増の2兆1137億円、事業利益が2.1%増の1715億円となった。税引前利益は1737億円、親会社株主に帰属する中間利益は1149億円とそれぞれ増益だった。

    セグメント別では、エナジー事業がGTCC(ガスタービン複合発電)の北米・アジア向け販売増で伸長し、プラント・インフラ事業も製鉄機械・機械システムで増益を確保。航空・防衛宇宙分野は防衛装備品や民間航空機の出荷増が寄与し、全体を押し上げた。物流・冷熱・ドライブシステム事業ではエンジンとターボチャージャが堅調だったが、冷熱分野で為替影響を受けた。

    フリーキャッシュフローは1510億円の黒字(前年は857億円の赤字)と改善。有利子負債を削減し、自己資本比率は35.6%へ上昇した。非継続事業として三菱ロジスネクストの非公開化に伴う影響を除外しており、経営のスリム化を進めている。

    通期業績見通しは、売上収益4兆8000億円(10.1%増)、事業利益3900億円(9.9%増)と前期を上回る計画を据え置いた。当期利益は6.3%減の2300億円を見込む。配当は中間12円、期末12円の年24円を予定。

    エナジー・防衛分野の高水準需要を背景に、同社は成長投資と財務健全化を両立させつつ、安定した収益構造を維持する姿勢を強めている。

    エナジーと防衛の大型案件が収益を支える一方、為替やプロジェクトリスクを含む工事損失が不安材料。株価はすでに好業績を織り込んでおり、短期的な上値余地は限定的だが、中期的な成長基盤は堅固とみる。

株式情報更新 (11月9日)


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