（4216）旭有機材は、中国江蘇省南通市のグループ子会社「旭有機材樹脂（南通）」にて新たに半導体用感光材の原料となる電子材料の工場建設を進める。新工場は既存工場の約3倍となる年間1,970トンの生産能力を持ち、2025年9月に着工し2027年3月の完成を目指す。約3億元を投じ、約50名を雇用する計画だ。中国市場の半導体分野における原材料の国産化・現地化ニーズに対応し、需要拡大に応える狙いである。

同社は2013年から南通市で感光材の原料であるノボラック樹脂を製造し、品質の安定性を武器に販売数量を拡大してきた。2023年度には既存工場の生産能力を1.5倍に増強しており、今回の新工場建設はさらなる供給体制強化となる。

2026年3月期の最新決算予想では、売上高が前回予想の850億円から800億円に6.1％下方修正された。営業利益は90億円から75億円に32.6％減少し、経常利益も91億円から76億円に下方修正された。純利益は64億円から51億円へ33.1％の減益を見込む。半導体関連案件の延期や樹脂事業の販売数量減が主因である。一方で配当予想は据え置いている。