注目銘柄

    注目銘柄 2025/9/10 05:57
    (3880) 大王製紙 国内最大のCNF複合樹脂プラント稼働、自動車部材分野の収益柱に育成へ
    (3880)大王製紙は2025年7月、愛媛県・四国中央市の三島工場において、年間2,000トンのセルロースナノファイバー(CNF)複合樹脂の商用生産を開始した。この設備は従来のパイロットプラントの20倍規模であり、国内最大のCNF複合樹脂生産設備となる。稼働を開始したことで、大量生産によるコスト低下と安定供給が可能となった。

    同社は従来、日用品や化粧品の添加物用途中心だったCNFの活用先を、自動車部品への用途拡大に強く舵を切っている。自動車部品メーカーとの共同開発により、2028年にも発売される新型車への採用を目指すとしており、CNFを含む新素材事業を中期の収益源に育成する姿勢を鮮明にしている。

    長期ビジョン「Daio Group Transformation 2035」では、35年までに新素材事業の売上高1,000億円、営業利益率10%を目標に掲げており、大王製紙はCNF複合樹脂の展開をその中核と位置づける。

    最新の業績見通しでは、2026年3月期(今期)は売上高が前年同期比でわずか0.2%増の約6,700億円、営業利益は同124.3%増の約220億円、経常利益は同209.1%増の約140億円、最終利益は黒字転換し約50億円を見込む。前年同期には当期損失約111億円を計上していたが、今期業績は大幅な改善となる見通しだ。

株式情報更新 (9月10日)


会員ログイン

パスワードを忘れてしまった場合

申込みがまだの方