注目銘柄

    注目銘柄 2025/6/3 09:19
    (186A) アストロスケール HD 宇宙ゴミ除去ビジネスが拓く新市場
    (186A)アストロスケールは、2021年にデブリ除去技術実証衛星「ELSA-d」による模擬デブリ捕獲、2024年には非協力デブリであるロケット上段の周回観測に世界で初めて成功するなど、宇宙ゴミ除去技術の最前線を走っている。こうした実証成果を背景に、同社は衛星の軌道離脱を容易にするドッキングプレートの開発も進めており、持続可能な宇宙利用に不可欠な存在感を高めている。

    世界の宇宙デブリ除去市場は、2023年時点で約1億ドル規模だったが、2028年には6億ドル規模へと年平均成長率41.7%で急拡大する見通しだ。さらに、2030年には22億ドル超、2029年には2200億円規模への成長予測も報告されている。背景には、低軌道を中心とした衛星コンステレーションの急増と、各国で強化されるデブリ規制がある。衛星数の増加に比例して衝突リスクが高まり、運用終了衛星の除去ニーズが顕在化しているためだ。

    同社のビジネスモデルは、衛星運用終了時のデブリ化防止(EOL)、既存デブリの除去(ADR)、寿命延長(LEX)、故障機の観測・点検(ISSA)など多岐にわたる。特に、ドッキングプレート搭載衛星の普及により、2028年には累積3500機の除去対象が見込まれる。1機あたりの除去収益は800万〜1300万ドルとされ、衛星寿命5〜7年、故障率7〜8%という前提で市場規模の拡大が期待される。

株式情報更新 (6月6日)


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