（5406）神戸製鋼所とUBE三菱セメントは、木質系バイオマスを原料とする「ブラックペレット」の製造・供給に関する共同事業化に向けた検討を開始した。両社は2026年を目標に合弁会社の設立を視野に入れ、製鉄や発電用途での本格展開に向けた実証試験を進める。

ブラックペレットは、間伐材などの木質バイオマスを熱処理（トレファクション）して得られる炭化燃料で、石炭に近い高い発熱量と水分耐性を備える。従来のホワイトペレットに比べて発火リスクが低く、屋外での保管も可能なため、石炭代替燃料として注目されている。

とくに製鉄分野では、石炭粉（PCI）の代替燃料としての活用が期待されており、（5406）神戸製鋼は加古川製鉄所での導入を通じてグリーンスチールの量産化を目指す。発電分野でも、石炭火力発電所における混焼技術と組み合わせることで、CO？排出削減効果が見込まれる。

UBE三菱セメントは、国内最大級のブラックペレット製造能力を持ち、燃料混焼技術でも豊富な実績を有する。