（7202）いすゞ自動車は、米国サウスカロライナ州に新たな生産拠点を設立すると正式に発表した。総投資額は約2.8億ドル（約430億円）で、北米での商用車の電動化を見据えた車両供給体制の強化を図る。

新工場は2027年中の稼働開始を予定しており、従業員数は700人以上を見込んでいる。2030年時点での年間生産能力は約5万台を計画している。

新工場では、電気自動車（EV）とエンジン車の需要の両方に対応可能な変種変量生産方式を導入する。「Nシリーズ（日本名：エルフ）」のEVモデルとガソリンエンジンモデル、「Fシリーズ（日本名：フォワード）」のディーゼルエンジンモデルを生産する予定だ。

いすゞグループとして初めてコンベヤーレス／ピットレスを採用し、柔軟性と拡張性を持たせた生産ラインを構築する。また、全工程で品質保証体制を強化するため、作業ミス防止のための検査自動化、部品のトレーサビリティーや不良品流出防止のための画像検査を導入する。

中期経営計画では、北米をEVビジネスの先駆けとなる地域と位置付けており、2024年8月にはEV小型トラックを市場投入している。今回の新工場設立により、北米市場での競争力強化と環境対応車の普及加速を図る方針だ。

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