注目銘柄
2026/3/17 08:22
3609円、前日比31円高。ここ2週間のソフトバンクグループの値動きを一言で表すなら「乱高下の連続」だ。3月6日には3926円をつけていた株価が、9日に終値3541円と約10%の急落を演じた。オラクルとOpenAIがテキサス州のAI向けデータセンター拡張計画を取りやめたと伝わったことが直撃した。 NikkeiSVFの投資残高が20兆円を超えたこの会社にとって、データセンターの縮小報道はNAV(純資産価値)の減少懸念に直結する。
ところが翌10日、11日と市場は反転した。米オラクルの好決算が追い風となり、9日の下落分を取り戻した。 Nikkei11日には一時3910円まで回復し、日経平均の押し上げ役に転じた。材料が出るたびに10%規模で動くこの株の体質は、端的にOpenAIへの集中エクスポージャーと、その評価を巡る市場の割れた見方を映している。
しかし13日、ジェフリーズ証券がSBGの投資判断を引き下げ、目標株価を下げたことを受けて再び売りに押され、前日比219円(5.84%)安の3529円まで下落する場面があった。 Nikkei足元の3609円という水準はこの急落から小幅に戻した位置にある。
チャートを見ると、局面の深刻さがよく分かる。日足では5日移動平均線が25日線を下回ったままで推移し、75日線(現在4400〜4500円付近)ははるか上方にある。一目均衡表では株価が雲の下限(4800〜5000円帯)を大きく割り込んでおり、遅行スパンも株価を下回る弱気配置が続く。週足でも26週移動平均線との乖離が顕著で、急騰前の水準まで回帰してしまった格好だ。価格帯別出来高では4000〜5000円帯に売り物が厚く、そこが当面の抵抗帯となる。
需給面でも慎重に見る必要がある。信用倍率は直近の発表(3月6日時点)で10.94倍に上昇しており、買い残48億株超に対して売り残は4億株強にとどまる。高水準の信用買いは戻り場面での売り圧力として機能しやすく、株価の反発を鈍らせる構図が続いている。10月末の高値圏では信用倍率が1.39倍前後と引き締まっていたのと対照的だ。
業績の構造自体は好調を維持している。2026年3月期第3四半期の決算では、OpenAIへの出資に伴う大幅な投資利益により、売上高5兆7192億円(前年同期比7.9%増)、純利益3兆1727億円(同398.7%増)と大幅増益となった。SVFの投資残高が20兆円を超える一方、Tモバイル株式などの売却も進めている。 Yahoo!ファイナンス通期の会社予想では売上高7兆6000億円、純利益1兆2170億円(1株利益213円)を見込む。日経予想の2027年3月期は純利益1兆4200億円(1株益249円)とさらなる拡大が想定されており、現在の株価はこれら予想値対比で割安感が出る水準だ。
それでも株価が戻らないのは、評価益の源泉であるOpenAIが非上場で透明性に欠け、黒字化の道筋がなお見えないからだ。オープンAIを巡る競争環境は厳しく、黒字化の道筋はなお不透明で、成長投資を続けるのが難しくなれば、その影響はテック業界に広く連鎖しかねない。 Nikkeiこの構造的な不確かさが「NAVディスカウント」として株価に織り込まれている。
メインシナリオとしては、3500〜3600円台を下値支持帯と見て、4月以降の反転上昇を想定する。週足の52週移動平均線が3800〜4000円帯に控えており、ここを回復できれば信用買いの一部が整理されて需給が改善に向かう。4000〜4200円が次の節目となる。OpenAIに関する新たなポジティブ材料(追加出資の正式確定、収益化の具体的進展など)が出れば、4200〜4500円を目指す展開も見込める。強気シナリオとして、スターゲート計画の本格始動やArmのさらなる評価上昇が重なれば、5000円超えへの回帰もシナリオに入る。当面の焦点は3500円の攻防で、ここを割り込むようだと3000円台前半への再試験に警戒が必要だ。
ところが翌10日、11日と市場は反転した。米オラクルの好決算が追い風となり、9日の下落分を取り戻した。 Nikkei11日には一時3910円まで回復し、日経平均の押し上げ役に転じた。材料が出るたびに10%規模で動くこの株の体質は、端的にOpenAIへの集中エクスポージャーと、その評価を巡る市場の割れた見方を映している。
しかし13日、ジェフリーズ証券がSBGの投資判断を引き下げ、目標株価を下げたことを受けて再び売りに押され、前日比219円(5.84%)安の3529円まで下落する場面があった。 Nikkei足元の3609円という水準はこの急落から小幅に戻した位置にある。
チャートを見ると、局面の深刻さがよく分かる。日足では5日移動平均線が25日線を下回ったままで推移し、75日線(現在4400〜4500円付近)ははるか上方にある。一目均衡表では株価が雲の下限(4800〜5000円帯)を大きく割り込んでおり、遅行スパンも株価を下回る弱気配置が続く。週足でも26週移動平均線との乖離が顕著で、急騰前の水準まで回帰してしまった格好だ。価格帯別出来高では4000〜5000円帯に売り物が厚く、そこが当面の抵抗帯となる。
需給面でも慎重に見る必要がある。信用倍率は直近の発表(3月6日時点)で10.94倍に上昇しており、買い残48億株超に対して売り残は4億株強にとどまる。高水準の信用買いは戻り場面での売り圧力として機能しやすく、株価の反発を鈍らせる構図が続いている。10月末の高値圏では信用倍率が1.39倍前後と引き締まっていたのと対照的だ。
業績の構造自体は好調を維持している。2026年3月期第3四半期の決算では、OpenAIへの出資に伴う大幅な投資利益により、売上高5兆7192億円(前年同期比7.9%増)、純利益3兆1727億円(同398.7%増)と大幅増益となった。SVFの投資残高が20兆円を超える一方、Tモバイル株式などの売却も進めている。 Yahoo!ファイナンス通期の会社予想では売上高7兆6000億円、純利益1兆2170億円(1株利益213円)を見込む。日経予想の2027年3月期は純利益1兆4200億円(1株益249円)とさらなる拡大が想定されており、現在の株価はこれら予想値対比で割安感が出る水準だ。
それでも株価が戻らないのは、評価益の源泉であるOpenAIが非上場で透明性に欠け、黒字化の道筋がなお見えないからだ。オープンAIを巡る競争環境は厳しく、黒字化の道筋はなお不透明で、成長投資を続けるのが難しくなれば、その影響はテック業界に広く連鎖しかねない。 Nikkeiこの構造的な不確かさが「NAVディスカウント」として株価に織り込まれている。
メインシナリオとしては、3500〜3600円台を下値支持帯と見て、4月以降の反転上昇を想定する。週足の52週移動平均線が3800〜4000円帯に控えており、ここを回復できれば信用買いの一部が整理されて需給が改善に向かう。4000〜4200円が次の節目となる。OpenAIに関する新たなポジティブ材料(追加出資の正式確定、収益化の具体的進展など)が出れば、4200〜4500円を目指す展開も見込める。強気シナリオとして、スターゲート計画の本格始動やArmのさらなる評価上昇が重なれば、5000円超えへの回帰もシナリオに入る。当面の焦点は3500円の攻防で、ここを割り込むようだと3000円台前半への再試験に警戒が必要だ。

