注目銘柄

    2026/3/10 08:00
    (6758) ソニーグループ 3600円台回復が最初の関門、下げ止まり確認なら戻り相場へ
    ソニーグループの株価は3346円まで下げ、2025年11月高値4776円からの調整が長引いている。ただ、今回のチャートを丁寧に見直すと、単純に戻りを試す局面というより、まずは下値を固めながら相場の重心をどこに置き直すかを探る段階に入っている。したがって、前回の「3430円台の基準線を回復し、その後3600円台まで戻る」という書き方は順番としては大きくは間違っていないものの、実際にはその間に日足25日線3451円、日足基準線3436円、さらに週足雲下限の3554円前後という複数の戻り関門があり、戻りのハードルはもう少し段階的に捉えた方が正確だ。

    日足では5日移動平均線3391円、25日移動平均線3451円、200日移動平均線3953円と、株価は主要移動平均線をすべて下回っている。短期トレンドは明確に弱く、まずは3390円台から3450円台を回復できるかが初動の焦点になる。一目均衡表でも、基準線と転換線はいずれも3436円台にそろっており、短期的な戻りの目安はまずこの水準だ。その上には先行スパン1の3650円、先行スパン2の4053円が控えており、日足ベースでは株価は雲のかなり下にある。つまり、戻りが入ってもすぐに上昇トレンドへ復帰するというより、まず3430円台を取り戻し、その後に3550円から3650円の壁を試す流れになる公算が大きい。

    この銘柄で最も注目すべきは、価格帯別出来高が3300円から3600円に厚く積み上がっていることだ。現在値はこの出来高帯の下限に近く、ここは需給の受け皿になりやすい。2025年後半に形成された大きな売買の中心帯であり、単なる心理的節目ではなく、多くの投資家のコストが重なっているゾーンだ。だからこそ、足元のソニー株は弱いチャートの中にいながらも、3200円台から3300円台では下げ渋りや自律反発が起きやすい構造になっている。今回の下落局面では2026年3月9日に3218円まで下ヒゲを伸ばしており、この安値を割り込まずに推移できるかが目先の最重要ポイントになる。

    週足で見ると構図はさらに明確だ。13週移動平均線は3670円、26週線は4026円、52週線は3894円で、株価はすべてを下回った。中期トレンドはすでに悪化しているが、週足一目均衡表では転換線が3588円、雲下限が3554円付近にあり、戻り相場が入る場合の最初の到達点はこの3550円から3600円ゾーンと考えるのが自然だ。つまり、ソニー株はいま「戻りを試せるかどうか」の局面であり、その可否を決めるのが3600円台回復だと言える。

    業績面はチャートほど悪くない。2026年3月期会社予想は売上高12兆円、営業利益1兆4300億円、税前利益1兆4600億円、純利益1兆500億円を見込む。2027年3月期予想では売上高12兆5000億円、営業利益1兆5500億円、税前利益1兆5700億円、純利益1兆1300億円へと増益が続く見通しだ。ゲーム、音楽、映画、イメージセンサー、金融と収益源が分散しており、単一事業の失速で全体が崩れる構造ではない。現在株価3346円に対し、2027年3月期予想EPS189.4円でみれば予想PERは17倍台となり、利益成長を織り込む水準としては過度な割高感は薄い。業績面では「崩れた銘柄」ではなく、チャート主導で調整している銘柄という見方がしっくりくる。

    ここからのメインシナリオは、まず3200円台後半から3300円台の下値を固め、3390円台の5日線、3430円台の基準線と25日線を回復し、そのうえで3550円から3650円の戻り抵抗帯を試す流れだ。したがって、言い換えるなら、「3300円から3600円の出来高帯で下値を固めながら、まず3430円台を回復し、その後に週足転換線と日足先行スパン1が重なる3550円から3650円のゾーンを試す展開」が自然になる。ここを抜け切れれば、戻り相場は3800円台まで広がる余地が出てくる。

    強気シナリオでは、3600円台を明確に上抜き、3800円台の中期抵抗を回復したうえで、4000円前後の200日線と週足雲上限に挑む展開が視野に入る。業績見通しが崩れていない以上、チャートの修復が進めば評価は見直されやすく、4000円を奪還できれば相場の見え方は一変する。その場合は4200円台から4500円台への戻りも十分射程圏に入る。

    今のソニー株は、人気大型株が一度大きく値幅調整を入れ、どこで反転の足場をつくるかを探っている局面だ。注目点はシンプルで、3218円の直近安値を守れるか、そして3430円台を回復したあと3550円から3650円の壁に挑めるかに尽きる。ここを順にクリアしていけるなら、今回の下落は中期上昇トレンド再開に向けた調整だったという評価に変わっていくはずだ。

株式情報更新 (3月10日)


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