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    12月のJOLTS(雇用動態調査)米求人件数は650万件に減少、労働市場は過熱から正常化局面へ
    米労働省が公表した2025年12月のJOLTS(雇用動態調査)によると、米国の求人件数は前月比38.6万件減の654万件となった。前年差では96.6万件減少しており、求人件数は明確な減少トレンドをたどっている。求人率は3.9%と前月からほぼ横ばいだが、ピーク時の水準と比べると低下が鮮明だ。

    同月の採用件数は529万件で、前月の512万件から17.2万件増加した。採用率は3.3%と小幅に上昇しており、企業は採用を完全に絞り込んでいるわけではないことが示された。一方で、求人件数が減少する中で採用が維持されている点は、労働需給が緩和方向へ移行していることを示唆する。

    離職関連では、総離職件数が525万件と前月比でほぼ横ばいとなった。内訳を見ると、自発的離職を示す離職件数は320万件、離職率は2.0%で前月から変化はない。これは、労働者がより良い条件を求めて転職する動きが、過去の過熱局面から落ち着いてきたことを示す。

    一方、解雇・レイオフ件数は180万件、解雇率は1.1%と低水準を維持した。求人件数が減少しているにもかかわらず、解雇が急増していない点から、企業が景気後退を前提とした大規模な人員削減には踏み切っていない状況が読み取れる。

    業種別では、専門・ビジネスサービスが前月比25.7万件減、小売業が19.5万件減、金融・保険が12.0万件減と、景気感応度の高い分野で求人減少が目立った。一方、医療・社会支援分野はなお100万件超の求人を抱えており、人手不足が構造的に続いている。

    市場では、今回のJOLTSを受けて「米労働市場は急減速ではなく、過熱状態から正常化へ移行している段階」との評価が広がっている。求人件数の減少と離職率の低下は賃金上昇圧力の後退につながり、インフレ鈍化を後押しする可能性がある。一方で、解雇件数が抑制されている点は、景気後退入りを示すシグナルとは受け止めにくい。

    今後は、求人減少が雇用者数の伸びや失業率にどの程度波及するかが焦点となる。JOLTSは雇用統計に先行する指標であり、米金融政策の方向性を占う上でも、労働市場の「緩やかな冷却」が持続するかどうかが注目される。

株式情報更新 (2月12日)


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