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英半導体設計大手アームが、自前半導体「イザナギチップ」の開発に踏み出す構えを示した。これまで回路設計図を提供するビジネスモデルを中核としてきた同社が、半導体そのものを手掛ける可能性を公言した意義は大きい。背景には、AIの普及に伴いデータセンター向けサーバーCPUの需要が急拡大する中で、アーム設計のCPUが主要クラウド事業者の中で約5割のシェアを確保するまでに成長した現状がある。
アームのレネ・ハースCEOは2025年11月の決算説明会で、チップレットや複雑なSoCを含む自社半導体開発を「継続的に模索している」と述べた。英紙FTは、アームが開発する独自CPUを米メタに供給する可能性を報じており、10月に発表された両社のクラウド分野での提携と合わせ、イザナギチップがAIデータセンター向けの戦略製品になるとの見方が強まる。
アーム設計のCPUは省電力性能に強みを持ち、データセンターの電力量当たりの運用パフォーマンスを大幅に改善できる点が評価されている。従来はスマートフォン向けが収益の柱だったが、25年3月期には設計図収入のうちサーバーなどクラウド関連が1割を占め、26年3月期には15〜20%に拡大する見通しだ。イザナギチップが実用化されれば、単なるIP提供にとどまらず、設計から製品供給まで踏み込むことで収益機会を一段と広げる狙いが透ける。
一方で、半導体設計企業を主要顧客としてきたアームが自社製品を持つことは、顧客との競合を招くリスクを伴う。中立的なプラットフォーマーとしての立ち位置をどこまで維持できるかが最大の課題となる。ソフトバンクグループの孫正義会長が語る「AIへのオールイン」を体現するイザナギチップは、アームにとって成長の切り札であると同時に、事業モデル転換の成否を占う試金石となりそうだ。
アームのレネ・ハースCEOは2025年11月の決算説明会で、チップレットや複雑なSoCを含む自社半導体開発を「継続的に模索している」と述べた。英紙FTは、アームが開発する独自CPUを米メタに供給する可能性を報じており、10月に発表された両社のクラウド分野での提携と合わせ、イザナギチップがAIデータセンター向けの戦略製品になるとの見方が強まる。
アーム設計のCPUは省電力性能に強みを持ち、データセンターの電力量当たりの運用パフォーマンスを大幅に改善できる点が評価されている。従来はスマートフォン向けが収益の柱だったが、25年3月期には設計図収入のうちサーバーなどクラウド関連が1割を占め、26年3月期には15〜20%に拡大する見通しだ。イザナギチップが実用化されれば、単なるIP提供にとどまらず、設計から製品供給まで踏み込むことで収益機会を一段と広げる狙いが透ける。
一方で、半導体設計企業を主要顧客としてきたアームが自社製品を持つことは、顧客との競合を招くリスクを伴う。中立的なプラットフォーマーとしての立ち位置をどこまで維持できるかが最大の課題となる。ソフトバンクグループの孫正義会長が語る「AIへのオールイン」を体現するイザナギチップは、アームにとって成長の切り札であると同時に、事業モデル転換の成否を占う試金石となりそうだ。
