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米ソフトウエア大手オラクルの株価が大きく下落した。英紙フィナンシャル・タイムズが17日朝、米ミシガン州で建設予定の大規模データセンターを巡り、関与していたファンドが資金拠出を取りやめたと報じたことがきっかけだ。報道を受け、市場ではAI関連投資の進捗に対する懸念が急速に強まり、株価は一時前日比6%安まで下落した。
オラクルはクラウド基盤とデータベース事業を中核に、生成AI向けのインフラ需要を取り込む戦略を鮮明にしてきた。特にAI処理向けデータセンターの増設は、クラウド事業の成長を加速させる重要な布石と位置づけられており、今回の計画見直し報道は同社の中長期成長シナリオに影を落とす内容となった。
もっとも、足元の業績自体は堅調だ。直近の決算ではクラウドサービスとライセンス支援売上が伸び、全社として増収基調を維持している。AI関連需要を背景に受注残も高水準にあり、事業基盤が直ちに揺らぐ状況ではない。ただ、市場ではAI投資を成長ドライバーとして評価してきた分、投資計画の遅れや不透明感に対する失望売りが出やすい局面でもある。
今後の焦点は、問題となったデータセンター計画の位置づけだ。代替的な資金調達や計画修正が速やかに示されれば、過度な懸念は後退する可能性がある。一方で、AIインフラ投資のペースが想定より鈍化する場合、株価の調整局面が長引くリスクも否定できない。市場はオラクルの説明と次の一手を慎重に見極める構えだ。
オラクルはクラウド基盤とデータベース事業を中核に、生成AI向けのインフラ需要を取り込む戦略を鮮明にしてきた。特にAI処理向けデータセンターの増設は、クラウド事業の成長を加速させる重要な布石と位置づけられており、今回の計画見直し報道は同社の中長期成長シナリオに影を落とす内容となった。
もっとも、足元の業績自体は堅調だ。直近の決算ではクラウドサービスとライセンス支援売上が伸び、全社として増収基調を維持している。AI関連需要を背景に受注残も高水準にあり、事業基盤が直ちに揺らぐ状況ではない。ただ、市場ではAI投資を成長ドライバーとして評価してきた分、投資計画の遅れや不透明感に対する失望売りが出やすい局面でもある。
今後の焦点は、問題となったデータセンター計画の位置づけだ。代替的な資金調達や計画修正が速やかに示されれば、過度な懸念は後退する可能性がある。一方で、AIインフラ投資のペースが想定より鈍化する場合、株価の調整局面が長引くリスクも否定できない。市場はオラクルの説明と次の一手を慎重に見極める構えだ。
