注目銘柄

    注目銘柄 2025/11/21 07:30
    (2929) ファーマフーズ 信州大学と協業し、卵殻膜由来のナノファイバー電極材を開発。
    (2929)ファーマフーズは、信州大学と共同で、未利用資源である卵殻膜を原料とした次世代電極材料を開発した。卵殻膜をナノレベルで繊維化し、多孔質活性炭やナノ合金を組み合わせた複合材料として仕上げた点が特徴だ。高エネルギー密度と高出力密度を両立しつつ、1万回を超える充放電サイクル後でも容量の90%以上を保持する性能が確認されており、電気自動車(EV)向け蓄電部材として2028年度の実用化を目指す。

    今回開発された素材は、卵殻膜に含まれる多元素を活かした高機能カーボンを核とする。3次元多孔質構造を持つ活性炭電極と、ナノ合金を内包したカーボンナノフレーク電極の2種類を開発しており、いずれも軽量で環境負荷の小さいバイオマス由来材料としての優位性を持つ。柔軟な構造を備えるため、EV向けだけでなくウェアラブルデバイスや次世代センサーなど幅広い応用が期待される。

    ファーマフーズは健康食品・機能性素材を中心に事業を展開してきたが、卵殻膜研究で蓄積してきた知見を新たにエネルギー素材分野へ転用する形となる。これまで廃棄対象だった卵殻膜を高付加価値材料へ再資源化する取り組みは、循環型ものづくりという観点でも評価できる。信州大学側はナノファイバーや複合材料の研究で強みがあり、両者の共同開発により量産性を見据えた技術体系の整備が進む。

株式情報更新 (11月28日)


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