注目銘柄

    注目銘柄 2025/10/31 16:52
    (6954) ファナック 26年3月期は一転増益に上方修正 AI自動化需要が追い風
    【ロボットとFAが好調、純利益は6.6%増の1573億円見通し】

    (6954)ファナックは31日、2026年3月期の連結純利益が前期比6.6%増の1573億円になる見通しだと発表した。従来の3%減益予想(1430億円)から上方修正し、一転して増益を見込む。人工知能(AI)対応や自動化需要が想定以上に拡大し、ロボット部門やFA(ファクトリーオートメーション)関連の販売が堅調に推移した。修正後の純利益見通しは市場予想(1551億円)も上回る。

    売上高は前期比2.7%増の8188億円、営業利益は10.7%増の1759億円を計画する。いずれも従来予想から上方修正され、営業利益率は21.5%と1.6ポイント改善する見通し。2025年4〜9月期の中間決算では売上高4076億円(前年同期比5.1%増)、営業利益859億円(同13.7%増)、最終利益798億円(同14.2%増)と増収増益を確保した。

    地域別では、中国と米州がけん引役となり、ロボット需要が前年同期比16%増。FA部門も中国向けが堅調で、CNCシステムやサーボの売上が伸びた。ロボマシンはインドなど新興国で需要が増え、ロボドリル・ロボカットともに堅調。サービス部門は「サービスファースト」の方針のもとで顧客対応を強化し、安定した収益基盤を維持した。

    通期の想定為替レートは1ドル=143円、1ユーロ=166円。為替の円安効果も利益押上げに寄与する。なお期末配当は未定としており、決定次第発表する方針。自動化やEV関連需要を取り込み、2022年度以来の売上8000億円超えを見込む構図だ。

    ロボット・FAともに底堅く、収益性も回復基調にある。一方で欧州や国内では工作機械投資の鈍化が残る。為替動向や中国経済の減速が懸念材料

株式情報更新 (11月4日)


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