注目銘柄

    注目銘柄 2025/10/25 05:56
    (4063) 信越化学工業 25年4〜9月期は純利益12%減の2578億円。塩ビ価格が低迷
    (4063)信越化学工業が発表した2026年3月期第2四半期(2025年4〜9月期)の連結決算は、売上高1兆2845億円(前年同期比1%増)、営業利益3339億円(同18%減)、純利益2578億円(同12%減)となった。主力の塩化ビニール樹脂が中国の過剰生産を背景に価格低迷し、生活環境基盤材料事業の営業利益は1023億円(同33%減)に落ち込んだ

    電子材料事業はAIサーバー向け需要を取り込んだシリコンウエハーやフォトレジストが好調で、売上高4963億円(同7%増)を確保したが、営業利益は1706億円(同9%減)。機能材料や加工・商事・技術サービス事業も小幅減益となった。全体の営業利益率は26.0%と前年同期から6ポイント低下した

    地域別では海外売上比率が79%と高水準を維持した。ROEは11.6%(前年13.1%)に低下。為替は1ドル=146円と円高が逆風となった。半期の研究開発費は372億円。配当は中間53円で据え置き、通期でも年間106円を計画している

    通期(2026年3月期)予想は売上高2兆4000億円(前期比6%減)、営業利益6350億円(同14%減)、純利益4700億円(同12%減)を据え置いた。主要市場の米国では塩ビの価格交渉が焦点となり、電子材料ではAI関連投資を追い風に高機能品の販売拡大を目指す方針だ。

    中国市況の停滞で塩ビ関連が厳しい一方、半導体向け素材は底堅く推移している。配当利回りは約2%と安定的。短期的には業績モメンタムの鈍化が重荷だが、自己株式取得(上限5,000億円)の進捗が株価を下支えする見通しだ。

株式情報更新 (10月24日)


会員ログイン

パスワードを忘れてしまった場合

申込みがまだの方