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    インテルAI投資停滞の逆風下で底打ち感 ファウンドリー赤字縮小
    半導体大手インテル(INTC)は23日、2024年10〜12月期(第4四半期)の売上高見通しを128億〜138億ドルと発表した。レンジ中央値の133億ドルは市場予想(134億ドル)をわずかに下回ったが、パソコン(PC)需要の回復を背景に、事業再建への期待が広がった。

    7〜9月期の売上高は前年同期比横ばいで、AI向けデータセンター半導体では競合のエヌビディアに劣後したものの、PC向けプロセッサー「コア・ウルトラ」などの販売が底堅く推移した。ファウンドリー(受託生産)事業の売上高は42億3500万ドル(2%減)だったが、営業損益は23億2100万ドルの赤字と前年同期の57億9900万ドルから大幅に縮小。投資抑制と製造効率改善が奏功した。

    同社は近年、製造部門の分離やアルテラ事業の再上場など構造改革を進めており、AI半導体に注力する中で再成長を模索している。2024年通期では半導体市況の下げ止まりを背景に緩やかな増収を見込むが、AI分野での出遅れをどこまで挽回できるかが焦点となる。

    PC市場の回復や赤字縮小が業績底打ちを印象づける一方、AI向け半導体での存在感は依然限定的だ。ファウンドリー拡大と先端プロセスの実用化に時間を要する見込みから、短期的な急回復よりも中期的再建を見極めたい局面だ。

株式情報更新 (10月23日)


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