（6383）ダイフクは、米国市場でのシェア拡大を狙い、生産・研究両面での投資強化策を発表した。インディアナ州の既存工場に新棟を建設し、10月から稼働開始する計画だ。投資額は50億円規模で、仕分け機やコンベヤーなど主力機器の生産能力を2倍に引き上げる。

あわせて米工場の生産要員を現状比8割増の約800人に拡充し、北米での物流需要増加に応える。さらに人工知能（AI）やデータ解析を活用する研究開発拠点を同州内に新設し、物流拠点を持つ流通・小売業の開拓も進める。未深耕領域の需要取り込みを加速させる戦略だ。

2025年12月期決算予想は、売上高6,500億円、営業利益870億円、経常利益900億円、最終利益680億円の見込みだ。業績予想は8月に上方修正されており、米国での物流需要拡大と生産効率向上が収益性向上に寄与する見立てだ。第2四半期累計の売上高は3,264億円、営業利益511億円と上期から好調が続いている。

物流自動化の需要拡大や流通業の新規開拓、AIなど先端技術活用の研究開発拠点新設による競争力強化で、米国事業の成長余地は大きい。年間配当は68円に増額修正された。今後も堅調な受注残と海外展開が収益成長を牽引する見通しだ。