（6472）NTNは、航空機向け軸受の需要拡大に対応するため、フランス・アヌシー工場を中心に生産能力を4割増強する。総投資額は50億円規模で、欧州航空産業の堅調な受注背景に中長期的な事業展開を加速する構えだ。NTNは世界4大ジェットエンジンメーカーの主要軸受サプライヤー認定実績を持ち、SNR ROULEMENTSとの連携で欧州市場の軸受供給体制強化を図っている。

同社の2025年3月期通期実績は売上高8,255億円、営業利益230億円、最終損益は238億円の赤字だったが、2026年3月期通期予想は売上高7,900億円、営業利益240億円、最終損益は60億円の赤字を見込む。国内外で経費削減の構造改革、売価改善を進める一方、フランス拠点の増産投資は今後の欧州需要取り込みへの布石と位置づけられる。足元の4〜6月期決算では営業利益が前期比54%増の69億円と、効率化の成果が顕在化した。

航空機関連の増産・欧州軸受需要を背景に上昇余地は大きい。目先7日間では需給好調を維持しやすく、MACD・パラボリックは買い継続示唆、25日移動平均線が下値支持。今後は航空・宇宙産業の供給能力拡充や欧州での新規大型契約が株価上昇要因になる見通しだ。