小松製作所は、バイオマスボイラの木質燃焼灰の肥料化に成功した。石川県農林総合研究センターおよび肥料会社である朝日アグリアと、森林資源の有効利用促進と産業廃棄物削減に取り組み、バイオマス燃焼灰を肥料として活用することに成功した。石川県では、年間約20トンの木質燃焼灰（バイオマス燃焼灰）を産業廃棄物として処理していることに着目し、木質燃焼灰に農作物の生育に必要なカリウムやリンが含まれていることが判明。バイオマスボイラなどから発生する安全な木質燃焼灰は、従来肥料と差異がないことが判明したため、改正肥料法で「副産肥料等」に位置づけられた。

バイオマス燃焼灰は、肥料原料として朝日アグリア関西工場へ納入を開始しており、今後、粟津工場で発生するほぼ全量を納入していく予定となっている。朝日アグリア関西工場では、バイオマス燃焼灰を用いた肥料の製造準備を推進しており、2023年度よりＪＡなどを通じた販売を目指している。