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    注目銘柄 2017/10/18 11:53
    (5406) 神戸製鋼所 品質データ改ざん問題
    神戸製鋼所は、2017年10月8日、アルミ製部材について強度など顧客が求める品質基準を満たしていなかったと発表した。過去10年間に遡った調査でも一部改ざんが見つかった。管理職も含めて少なくとも数十人が関わっており、不正が組織ぐるみだったことも明らかになった。

    製品の供給先は、三菱重工業などの航空機関連メーカーやトヨタ自動車などの自動車メーカーなど多岐にわたる。

    品質改ざんは、アルミ・銅事業から神戸製鋼所の子会社のコベルコ化研のデータ改ざん、主力の鉄鋼事業にも波及した。鉄鋼事業の製品は、中国やグループ会社の日本高周波鋼業などで生産される線材。線材は自動車のエンジン周りなどに使う部品の材料になる。データの改ざんや検査の未実施などで顧客の仕様を満たさない製品を出荷していた。中国やタイなどの海外工場にも不正が広がっていることが明らかになった。

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    顧客が求める品質データの書き換えのため、法令や日本工業規格(JIS)違反ではないが、神戸製鋼所は安全性について顧客と検証し、部品取り換えなどに応じていく考え。

    改ざんの度合いによっては、自動車メーカーはリコールを迫られる可能性もある。今後部品交換などを余儀なくされれば、神戸製鋼が費用負担を求められるリスクが浮上する。

    さらに、2017年10月17日、米国司法当局から米国顧客に対して販売した製品の使用不適合に関する書類を提出することを求める書面を受領したことを発表した。製品はゼネラル・モーターズ(GM)や航空大手ボーイングなどで使われている。米国司法当局が本格的な捜査に乗り出すかも焦点となる。

    トヨタ自動車は、2017年10月19日、対象のアルミ板が車両の安全性・耐久性に関する関連法規やトヨタ自動車の基準を満たしていることを確認したと発表した。対象のアルミ板が一部車両のボンネットやバックドアなどに使用。アルミ板に関しては、トヨタ自動車が保有していた直近3年分のデータを使用し、その範囲で最も企画から外れた数字をベースに強度や耐久性を検証。関連法規やトヨタ自動車の基準を満たしていることを確認した。

株式情報更新 (4月26日)


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