注目銘柄

    注目銘柄 2026/3/13 13:39
    (7267) 本田技研工業 EV巨額損失で急落、1400円攻防の先に戻り相場はあるか
    ホンダ株が急落した最大の理由は、EV戦略の見直しに伴う巨額損失の計上である。会社は2026年3月期に最終損益が6900億円の赤字になる見通しを示し、上場後で初の通期最終赤字となる見込みだ。市場では、従来予想の3000億円黒字から一気に9900億円規模の下方修正になったインパクトが強く意識され、株価は13日の東京市場で一時7%安の1351円まで売られた。EV販売や開発中止に伴う資産価値見直しなどで、26年3月期と27年3月期の2年間に最大2兆5000億円のEV関連損失を見込むという内容は、想定以上に重い材料だった。

    今回の発表は、単なる一過性の減益ではなく、ホンダがEV偏重からハイブリッド車重視へ軌道修正する過程で避けられない痛みを先に出した形だ。米国ではEV支援縮小の逆風があり、中国ではBYDなど現地勢との競争激化が続く。ホンダは米国向けに計画していた3車種のEV生産を取りやめる一方、インドを新たな成長軸として位置付ける方針も示している。市場が嫌気したのは赤字転落そのものだけでなく、これまでの成長シナリオが大きく組み替わったことにある。

    チャート面では、株価は1362円まで下げ、日足では直近安値圏に沈んだ。今回の急落で、昨秋以降のもち合い下限だった1450円前後を明確に割り込んだことが重い。価格帯別出来高をみても、1450円から1600円にかけて売買が厚く、ここは本来なら下値支持帯として機能しやすいゾーンだった。そこを崩したことで、需給の景色は一段と悪化した。今後は1400円前後を早期に回復できるかどうかが、短期の分岐点になる。

    一目均衡表でも形は厳しい。日足では株価が雲を下抜け、転換線と基準線も下回った。週足でも株価は雲の下に沈み、戻り局面ではまず1450円前後、次に1550円前後が重い抵抗帯になりやすい。短期的な自律反発はあり得ても、雲の下にいる間は戻り売り優勢の見方が基本になる。今回の急落は、単なる悪材料出尽くしではなく、トレンドそのものを傷つけた下げとして見る必要がある。

    業績面では、2026年3月期予想の売上高は21兆1000億円と前期比で小幅増を見込む一方、経常利益は6500億円の赤字、最終損益は6900億円の赤字となる見通しだ。ハイブリッド車への軸足シフトで販売面の下支えは期待できるが、EV関連の損失処理があまりに大きく、短期的には利益水準の見通しが極端に悪化した。

    信用需給も軽くない。3月6日時点の信用買い残は1238万株、信用倍率は15.25倍と高水準で、急落局面では戻り売り圧力が出やすい構造だ。高値圏で積み上がった買い残が、反発局面では上値の重しになりやすい。これは、悪材料発表後のリバウンドがあっても、一直線に戻りにくいことを示している。

    メインシナリオとしては、まず1350円から1400円のゾーンで下げ止まりを探り、そのうえで1450円前後の旧支持帯を回復できるかが最初の焦点となる。ここを取り戻せれば、1550円近辺までの自律反発余地はある。ただし、戻りの局面では業績不安と信用買い残の重さが上値を抑えやすく、短期は1400円台前半から1500円台半ばのレンジを想定するのが自然だ。

    強気シナリオは、EV損失の一括処理を市場が出尽くしと受け止め、HVシフトによる収益再建期待が急速に強まる場合だ。その場合は1450円台回復をきっかけに、1600円近辺まで戻り余地が広がる。ただ現時点では、急落の理由があまりに重く、まずは下値確認が先行しやすい。ホンダ株はいま、成長戦略の再設計を迫られる中で、市場から厳しい値踏みを受けている局面にある。

    6カ月の日足ではという

株式情報更新 (3月13日)


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