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    アーム決算の要点(FY26 3Q、2025年10–12月期)
    Armは2026年2月4日、2026年3月期第3四半期(2025年12月31日終了)の株主向け書簡を公表した。売上高は前年同期比26%増の12億4,000万ドルとなり、4四半期連続で10億ドル超を達成した。AIデータセンタースマートフォン、エッジAI、物理AIといった主要市場での採用拡大が成長を牽引した。

    ロイヤルティ収入は27%増の7億3,700万ドルと過去最高を更新した。AI向けサーバーCPUや高性能スマートフォンSoCの出荷増が寄与している。ライセンスおよびその他収入も25%増の5億500万ドルとなり、次世代Arm技術を巡る高付加価値ライセンス契約が増加した。

    チップ設計の高度化を背景に、Arm Compute Subsystems(CSS)の需要は想定を上回っている。CSSは1チップ当たりの価値とロイヤルティ単価を高める効果があり、収益性改善の追い風となる。第3四半期にはエッジAIタブレット・スマートフォン向けにCSSライセンスを2件締結し、累計21件(12社)に達した。すでに5社がCSSベースのチップを量産出荷しており、主要Androidスマートフォン4社すべてがCSS搭載機を投入している。

    データセンターでの存在感拡大
    Arm Neoverse CPUは累計10億コアを突破し、主要ハイパースケーラーでのシェアは約50%に近づく見通しだ。

    **Amazon Web Services**は第5世代Gravitonを投入し、192コアへ倍増。

    **NVIDIA**は次世代Vera CPU(88コア)を発表。

    **Microsoft**はCobalt 200(132コア)を展開した。

    高効率CPUとDPU、AIアクセラレータを組み合わせたシステム設計により、消費電力当たり性能の優位性が一段と鮮明になっている。
    物理AI・エッジ分野への波及
    自動車・ロボティクスでもArm基盤の採用が進む。**RivianはArmv9を採用した自社チップを量産車に投入予定で、Tesla**のヒューマノイドロボット「Optimus」もArmベースのAIプロセッサを採用する。エッジからクラウドまで共通のソフトウェア基盤を提供できる点が強みだ。

    今回の決算は「AI時代のCPU基盤」としてのArmの立ち位置を改めて示した内容だ。短期的には成長率の鈍化や高いバリュエーションへの警戒も残るが、CSS拡大とデータセンター・物理AIでの浸透が続けば、中長期のロイヤルティ成長余地は大きい。市場は今後、成長持続性と収益性改善のバランスを慎重に見極める局面に入るとみられる。

株式情報更新 (2月4日)


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